精選版 日本国語大辞典 「阿吽・阿呍」の意味・読み・例文・類語
あ‐うん【阿吽・阿呍】
〘名〙 (a-hūṃ の音訳)
① 仏語。密教の言語観で、阿は悉曇(しったん)一二母音の初音で開口音。吽は終わりで閉口音。密教ではこの二字をもって法界万有を摂し、阿は一切が発生する理体、吽は一切の終結する智徳を表わすとし、また菩提心と涅槃などを表わすとする。
② 吐く息と吸う息。呼吸の出入り。あうんの呼吸。
※浄瑠璃・心中万年草(1710)下「あうんの息もきへきへと、のっつ返しつ苦しむ声(こゑ)」
※浄瑠璃・卯月の紅葉(1706頃)上「物にはあうん有故に、道具中間(なかま)のあきなひに、そんもする又とくも取」
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