翻訳|electrometer
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
回路の2点間の電位差を測定する計器。帯電した導体間の静電引力や反発力を利用したもので、回路から動作電流をとらずに測ることができる特長をもつ。摩擦電気や結晶体の圧電気のように、高電圧ではあるが電流がとれないような場合や、内部抵抗が高い電源の起電力を測る場合、あるいは電流を流すとプラス・マイナスの分極作用を生じて正しい起電力が測れない場合などに用いられる。代表的なものは、金属製の4分割された円板間に針金でつり下げられた可動片によって測る象限電位計で、電位のほかに微小電流、低力率などの測定にも利用できる。しかし、取扱いがめんどうで熟練した技能を必要とするため、21世紀に入るころから電子回路を利用して、これらの煩わしさを除いたデジタルマルチメーターが広く使われてきている。
[高尾利治]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
[同義異語]電気計
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報