高安山
たかやすやま
八尾市の東方に連なる生駒山地の一つの高峰をいう。標高四八八メートル。金剛生駒国定公園に含まれる。八尾では高安山のある山地一帯を東山とよぶ。山は雑木林が中心。そのため第二次世界大戦前までは薪柴用の山、現在は山菜取りや市民のハイキングの山として親しまれている。現在は八尾市と奈良県生駒郡平群町・三郷町との境、かつては河内国高安郡と大和国平群郡の境であった。「古事記」仁徳天皇の段に、
<資料は省略されています>
とみえ、同様の話が「扶桑略記」の仁徳天皇六二年の条に載る。大樹伝説として有名。大木の影が朝日に当たれば淡路島に達し、夕日に当たれば高安山を越えるという記述は、山に囲まれた大阪平野の地形をよくわきまえたものと思われる。
高安山
たかやすやま
現生駒郡平群町と現大阪府八尾市の境にあり、標高四八八メートル。生駒山地の南部、信貴山の西方で、花崗岩からなり、西側(大阪府)は急な崖。七世紀後半から八世紀初頭にかけて高安城が設置され、戦国時代にも城塁が築かれた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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高安山
たかやすやま
大阪府八尾(やお)市と奈良県生駒(いこま)郡平群(へぐり)町の境にある生駒山地南部の一主峰。標高488メートル。大阪側の西斜面は急な断層崖(がい)であるが、奈良側の東斜面は高原状の緩斜面で、地形上、傾動地塊の特徴を示している。古代の朝鮮式山城(やまじろ)の高安城が築かれた山として知られる。大阪側から近畿日本鉄道のケーブル線が山頂に通じ、また信貴(しぎ)生駒スカイラインも通り、信貴山毘沙門天参詣(びしゃもんてんさんけい)客の通過が多い。航空電波塔などがある。
[前田 昇]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の高安山の言及
【高安城】より
…生駒山脈の南端部,奈良県と大阪府にまたがる高安山(488m)山頂を中心に築かれた山城。[白村江の戦]で敗れた後,西日本各地に築かれた城の一つで,667年(天智6)に讃岐の[屋島城],対馬の[金田(かなだ)城]とともに築かれた。…
※「高安山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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