(読み)せん

精選版 日本国語大辞典 「鮮」の意味・読み・例文・類語

せん【鮮】

〘名〙
① (━する) 若くして死ぬこと。わかじに。
菅家文草(900頃)二・夢阿満「看吾両膝嘲弄、悼汝同胞共葬鮮」 〔春秋左伝‐昭公五年〕
② (形動) 生き生きしていること。新鮮なさま。また、生肉
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「海物鮭魚の鮮なる、牡蠣の腴なるあり」

あざら‐け・し【鮮】

〘形ク〙 あざやかである。生き生きしていて新しい。新鮮である。
書紀(720)仁徳即位前(前田本訓)「更に返りて他(あだし)(アサラケ)き魚を取りて(たてまつ)る」

あざら‐けき【鮮】

〘名〙 (形容詞「あざらけし」の連体形名詞化。「あさらけき」とも) 新しい魚。新鮮な魚。
地蔵菩薩霊験記(16C後)七「水中の鮮(アザラケキ)滅罪の益にあづかり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「鮮」の意味・読み・例文・類語

せん【鮮】[漢字項目]

常用漢字] [音]セン(呉)(漢) [訓]あざやか すくない
取りたてで生きがよい。生生しい。「鮮魚鮮血新鮮生鮮
形・色がくっきりしている。あざやか。「鮮明鮮緑鮮烈
すくない。「鮮少
[名のり]あきら・き・まれ・よし

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