鳴る神(読み)ナルカミ

デジタル大辞泉 「鳴る神」の意味・読み・例文・類語

なる‐かみ【鳴る神】

かみなり 夏》「―や暗くなりつつ能最中さなかたかし
[類語]いかずちらい雷鳴雷電天雷急雷疾雷しつらい迅雷じんらい霹靂へきれき雷公遠雷春雷界雷熱雷落雷稲妻いなずま稲光いなびかり電光紫電しでん

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精選版 日本国語大辞典 「鳴る神」の意味・読み・例文・類語

なる‐かみ【鳴神・雷】

  1. [ 1 ] かみなり。なるいかずち。いかずち。らい。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「雷神(なるかみ)のしましとよもしさし曇り雨も降らぬか君をとどめむ」(出典:万葉集(8C後)一一・二五一三)
    2. 「太刀を打振て、鳴雷(ナルカミ)の落懸る様に、大手をはだけて追ける間」(出典:太平記(14C後)一〇)
  2. [ 2 ] ( 鳴神 ) 歌舞伎十八番の一つ。天和四年(一六八四)に江戸中村座で初演された「門松四天王」(初世市川団十郎作)に始まり、その後諸作品を経て、寛保二年(一七四二)頃大坂大西芝居で初演された「鳴神不動北山桜」によって定着。朝廷に恨みを持つ鳴神上人は、龍神を封じ込めて天下旱魃(かんばつ)におとし入れるが、朝廷から遣わされた美女雲の絶間姫の容色に迷って呪法を破ってしまう。現行曲は、岡鬼太郎が「鳴神不動北山桜」によって改訂した一幕物で、明治四三年(一九一〇)二世市川左団次が復活したもの。

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