紫電(読み)しでん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

紫電
しでん

日本海軍の水上戦闘機から改造された局地戦闘機。 1942年川西航空機が試作機を製作,紫 11型として制式採用された。自動空戦フラップの採用により,空戦性能は優秀であった。しかし故障が多かったため,中翼型の紫電を低翼に改造,また脚柱を短くして,1943年に 21型,いわゆる紫電改がつくられ,アメリカ軍の日本本土空襲に対する迎撃機として使われた。とりわけ源田実大佐率いる第 343航空隊が,1945年3月 15日,松山上空に侵入してきたアメリカ軍機約 60機に対し,紫電と紫電改約 60機をもって迎撃し,多数を撃墜したことは有名。紫電は,単発,乗員1,全長 8.94m,総重量 3800kg,最大速度時速 585km,航続距離 1430km。武装 20mm機関砲4,250kg爆弾2。紫電改は,単発,乗員1,全長 9.3m,全備重量 3900kg,最大速度時速 595km,航続距離 1720km。武装 20mm機関砲4,250kg爆弾2。合計生産数約 1400機。

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デジタル大辞泉の解説

し‐でん【紫電】

紫色の電光。
鋭い目の光。また、研ぎ澄ました刃などの鋭い光。
日本海軍の迎撃用戦闘機。昭和17年(1942)末に1号機を完成。その後、改良機の紫電改が同19年に完成し、第二次大戦末期の本土防衛に活躍した。

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デジタル大辞泉プラスの解説

紫電

第2次世界大戦時の日本海軍の局地戦闘機。初飛行は1942年。二一型以降を特に「紫電改」という。

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大辞林 第三版の解説

しでん【紫電】

紫色の電光。
鋭い光。鋭い眼光や、とぎすました刀剣の光などにいう。
旧海軍の局地戦闘機。のちに中翼配置が低翼に改められ紫電改となり、本土防空戦に活躍。

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精選版 日本国語大辞典の解説

し‐でん【紫電】

〘名〙
紫色をした電光。〔いろは字(1559)〕
※此一戦(1911)〈水野広徳〉六「紫電(シデン)鋭く敵の一艦に閃くと同時に、夏雲の如き白煙の一団は岫々(しうしう)として敵の艦側に簇立した」 〔陳琳‐武軍賦〕
② 鋭い目の光。また、とぎすました刃などの鋭い光。
※本朝文粋(1060頃)一〇・梅近夜香多詩序〈橘正通〉「将軍在座。遶腰者紫電青霜」 〔李白‐登広武古戦場懐古詩〕
③ 旧日本海軍の戦闘機名。昭和一七年(一九四二)一二月初飛行。一〇〇七機生産。その後改良を加えたものを「紫電改」と呼んだ。旧海軍で実用された最後の戦闘機。

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