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京都にある相国寺(しょうこくじ)鹿苑院主歴代の日記の総称。筆者は横川景三(おうせんけいさん)、景徐周麟(けいじょしゅうりん)、梅叔法霖(ばいしゅくほうりん)、有節瑞保(ゆうせつずいほ)、昕叔顕啅(きんしゅくけんたく)らで、その年代は1487年(長享1)から1651年(慶安4)に及び、文書案や詩章残篇(ざんぺん)なども含む。78冊。歴代の鹿苑院主は僧録と通称し僧事を管掌したため、五山派官寺の住持の任免や寺領問題をはじめ、あらゆる僧事が詳しく記されている。そのほとんどが自筆原本であったが、大部分が関東大震災で焼失した。さいわい慈氏(じし)院にあったものを1887年(明治20)に東大史料編纂(へんさん)所が謄写本を作製しており、これを基に1934~37年(昭和9~12)に6巻に編纂して刊行された。蔭凉(いんりょう)職に実権を奪われていた僧録がふたたび僧事を担当した時期で、公用日記の性格が強く、日明(にちみん)貿易や室町末期から江戸初期の京都の社会情勢を知るうえでも貴重な史料である。
[田中博美]
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…前半の1435‐41年(永享7‐嘉吉1)と1458‐66年(長禄2‐文正1)が季瓊真蘂(きけいしんずい),後半の1484‐93年(文明16‐明応2)が亀泉集証(きせんしゆうしよう)の筆録である。また,《鹿苑日録》中に〈鹿苑院古文案〉として継之景俊(けいしけいしゆん)の日録が断片的に残っている。蔭涼軒は足利義持によって相国寺鹿苑院内に設けられた書院で,留守僧を置いてこれを管理した。…
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