道性(2)(読み)どうしょう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「道性(2)」の解説

道性(2) どうしょう

?-? 鎌倉時代の僧。
浄土真宗親鸞(しんらん)と恵信尼の子で,4男とも5男ともいう。越後(えちご)(新潟県)頸城(くびき)郡関田(せきだ)字益方に居住した。父の命で越前(えちぜん)におもむき,長男の如覚とともに布教にあたったという。没年には弘安(こうあん)9年(1286)64歳,永仁(えいにん)5年(1297)79歳の説がある。俗名は有房。号は益方(ますかた)大夫入道。

道性(1) どうしょう

1170-1187 平安時代後期,以仁(もちひと)王の王子
嘉応(かおう)2年生まれ。母は八条院三位局(さんみのつぼね)。八条院の養子だったが,治承(じしょう)4年父が平氏打倒の兵をあげた際,平清盛の命で捕らえられ,仁和(にんな)寺の守覚法親王のもとで出家歌人でもあり,和歌は「千載和歌集」にある。文治(ぶんじ)3年2月10日死去。18歳。

道性(3) どうしょう

1278-? 鎌倉時代の僧,歌人。
弘安(こうあん)元年生まれ。亀山天皇の皇子。真言宗。仁和(にんな)寺の法助より灌頂(かんじょう)をうけ,仁和寺の西院と蓮華光院(れんげこういん)をつぐ。のち醍醐寺座主(ざす),三宝院門跡。権大僧正。閼伽井宮(あかいのみや),安井宮,西院僧正などと称された。「新後撰和歌集」以下に歌がおさめられている。

道性(4) どうしょう

?-? 鎌倉時代の漆工。
正和(しょうわ)4年(1315)朝廷の命で,近江(おうみ)(滋賀県)日吉大社の神輿(しんよ)造替にくわわった。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の道性(2)の言及

【誠照寺】より

…いわゆる越前三門徒の一つで,越前真宗四本山の一つ。大町の如道の弟子道性(証誠寺開祖)の子といわれる鯖江の如覚が開祖。寺伝では,親鸞が留錫した車道場で帰依した上野庄の領主波多野景行が空然と号して開祖し,親鸞の子道性(益方入道),その子如覚と相承され,1305年(嘉元3)後二条天皇から〈真照寺〉と寺号を下賜されたという。…

【浄土寺】より

…寺伝に聖徳太子の創建とある。鎌倉時代末に奈良西大寺叡尊の弟子,定証が中興したが,1325年(正中2)に全焼し,翌年から尾道の豪商道蓮・道性夫妻の発願で再建に着手,14世紀前半に現在の堂舎を含む七堂伽藍が整備された。これ以後は瀬戸の海運をになう尾道商人の太子信仰とその財力を背景に寺運をのばした。…

※「道性(2)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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