アイアイ(英語表記)aye-aye
Daubentonia madagascariensis

デジタル大辞泉 「アイアイ」の意味・読み・例文・類語

アイ‐アイ(aye-aye)

《その鳴き声から》アイアイ科の原始的な猿。頭胴長40センチくらいで、尾が長い。長い指は鉤爪かぎづめをもち、樹皮下の昆虫を掘り出して食う。マダガスカル島にのみ生息。指猿ゆびざる

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精選版 日本国語大辞典 「アイアイ」の意味・読み・例文・類語

あい‐あい

  1. 〘 感動詞 〙 ( 「あい」を重ねていったもの ) 人に答えるとき、また、承知するとき発することば。はいはい。
    1. [初出の実例]「呼もあそばさぬにあいあいと御返事申て」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)三)

アイ‐アイ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] aye-aye ) マダガスカル島産の原猿類一種。一族一種でアイアイ科をなす。叫び声がアイアイと聞こえる。体長約四〇センチメートル、尾長約四〇センチメートル。体は暗褐色。目、耳は大きい。手足の指、特に手の中指が著しく長い。ゆびざる。

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改訂新版 世界大百科事典 「アイアイ」の意味・わかりやすい解説

アイアイ
aye-aye
Daubentonia madagascariensis

霊長目キツネザル下目アイアイ科の原猿で,1科1属1種のきわめて珍しい動物である。マダガスカル島の東部と北西部熱帯降雨林に生息し,完全な夜行性の単独行動者である。日中は枝をからみ合わせてつくったわん状の大きな巣の中で寝ている。昆虫の幼虫が主要な食物で,果実も食べる。出産は年1回で1産1子である。体の大きさはネコ程度で,頭胴長が40cm,尾は60cmほどある。体色は黒っぽいが,顔から胸,腹にかけて黄色みを帯びた白毛で覆われている。顔は丸く,長いのみ状の前歯のために口唇部はとがって見える。耳は大きくて角ばっており毛が少ない。アイアイのなによりもの特徴は異様な形をした指である。前肢の第3,4指が長く,とくに第3指は長いだけでなく他の指に比べてきわだって細い。このことからユビザルとも呼ばれてきた。この細長い指で,ちょうど医者が患者の胸を打診するように木をたたいて,内部に巣くっている虫を探知する。そして第3指の鋭いつめを差し込んで虫をつぶし,それを引き出して食べる。アイアイはきわめて珍しい哺乳類の一つと考えられているが,残念なことに生活環境の人為的な破壊が進んでいるために,いまや絶滅の危機にさらされている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アイアイ」の意味・わかりやすい解説

アイアイ
あいあい
aye-aye
[学] Daubentonia madagascariensis

哺乳(ほにゅう)綱霊長目アイアイ科の動物。別名ユビザルともいう原猿で、1科1属1種。マダガスカル島の固有種で、北東部および北西部の多雨林に分布する。頭胴長約40センチメートル、尾長50~60センチメートル。短い毛と長い剛毛が混生し、暗褐色ないし黒色で、顔の一部と胸は白っぽい。尾はふさふさとしており、目と耳介は大きい。鼻口部が特異でリスのように突出し、歯式は

で18本。門歯は上下とも1対しかないがよく発達し、一生伸び続ける。指は長く、後肢の第1指はやや対向性を示して平(ひら)づめがあるが、ほかの指にはすべて鉤(かぎ)づめがある。おもに果実と昆虫の幼虫を食べる。前肢の第3指はとくに細長くしなやかで、樹皮下の穴にすむ昆虫の幼虫を探り出すのに役だつ。幼虫をみつけると、門歯で樹皮をはがし、この指を差し入れてかき回す。こうして幼虫をつぶし、繰り返し指につけてすばやく口に運ぶ。ココヤシ果肉も同じようにして食べる。1産1子で、出産期は10~11月。単独生活者で完全な夜行性。高い樹上の木のまたに直径約50センチメートルの球形の巣をつくり、昼間はその中で眠る。かつては同島東部と西部の海岸域に広く分布したが、森林伐採などにより激減した。1966年から北東部の小島に設けられた特別保護区で、増殖が計画されている。

[上原重男]


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普及版 字通 「アイアイ」の読み・字形・画数・意味

【埃】あいあい

埃でよごれる。晋・左思〔魏都の賦〕太に憑(よ)りて以て混し、埃を越えて始めに(と)る。

字通「埃」の項目を見る


】あいあい

草木の盛んに茂るさま。晋・束〔補亡詩、六首、五〕彼の崇丘を瞻(み)るに 其の林たり

字通「」の項目を見る


】あいあい

かげる。

字通「」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「アイアイ」の意味・わかりやすい解説

アイアイ

ユビザルとも。霊長目アイアイ科の原猿。体長40cm,尾40cm。体毛は密生し,黒褐色で,長い粗毛がある。マダガスカル島東海岸に分布。単独または1対で多雨林にすみ,大木のまたに枯葉で巣を作る。夜行性。昆虫の幼虫,果実を食べ,特にサトウキビの汁を好む。門歯はネズミ類に似る。
→関連項目サル(猿)

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小学館の図鑑NEO[新版]動物 「アイアイ」の解説

アイアイ
学名:Daubentonia madagascariensis

種名 / アイアイ
科名 / アイアイ科
解説 / 夜行性で単独生活をしています。長い中指で種子の中身や、木の中の幼虫を引き出して食べます。
体長 / 約40cm/尾長約40cm
体重 / 2.6~2.8kg
食物 / 種子、昆虫の幼虫、花のみつ
分布 / マダガスカル島東部の森林に点在
絶滅危惧種 / ☆

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アイアイ」の意味・わかりやすい解説

アイアイ
Daubentonia madagascariensis; aye-aye

霊長目アイアイ科。別名ユビザル。体長 40~45cm。体は暗褐色ないし黒色の長毛でおおわれる。手の第3指が特別に細長くなっているのが特徴。木の枝や葉を集めて樹上に巣をつくる。夜間活動し,昆虫類,鳥卵などの動物質のほか,レイシやココナッツなどの果実も食べる。1属1種で,マダガスカル島固有種。名は鳴き声に由来する。

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デジタル大辞泉プラス 「アイアイ」の解説

アイアイ

日本の唱歌の題名。作詞:相田裕美、作曲:宇野誠一郎。「アイアイ」はマダガスカル島に生息するサル。

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