白真弓(読み)シラマユミ

デジタル大辞泉 「白真弓」の意味・読み・例文・類語

しら‐まゆみ【白真弓/白×檀弓】

[名]
マユミで作った白木丸木弓
白巻弓しらまきゆみ」に同じ。
[枕]弓を張る・射る・引くなどの意から、「はる」「い」「いる」「ひ」「ひく」「かへる」などにかかる。
「―いま春山に行く雲の」〈・一九二三〉
「―かへるさ急ぐ人の別れ」〈玉葉集・恋二〉

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精選版 日本国語大辞典 「白真弓」の意味・読み・例文・類語

しら‐まゆみ【白真弓・白檀弓】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. (まゆみ)を材料として作った白木の丸木弓。
      1. [初出の実例]「焼太刀の 手穎(たかみ)押しねり 白檀(しらまゆみ)(ゆき)取り負ひて」(出典万葉集(8C後)九・一八〇九)
      2. 「てもふれで月日へにける白まゆみおきふしよるはいこそねられね〈紀貫之〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋二・六〇五)
    2. しらまきゆみ(白巻弓)
      1. [初出の実例]「やぶさめに用るしらま弓は白巻弓也。しらまきを略してしらま弓と云也」(出典:随筆・貞丈雑記(1784頃)一〇)
  2. [ 2 ]
    1. 弓を張る意で「張る」と同音を含む「春山」にかかる。
      1. [初出の実例]「白檀弓(しらまゆみ)いま春山に行く雲の行きや別れむ恋しきものを」(出典:万葉集(8C後)一〇・一九二三)
    2. 弓を射る意で、「射る」と同音を含む地名にかかる。
      1. (イ) 「磯辺」にかかる。
        1. [初出の実例]「白檀(しらまゆみ)磯辺の山のときはなる命なれやも恋ひつつをらむ」(出典:万葉集(8C後)一一・二四四四)
      2. (ロ) 「いるさの山」にかかる。
        1. [初出の実例]「しらまゆみいるさの山のときはなる命かあやな恋ひてやあらん」(出典:古今和歌六帖(976‐987頃)二)
    3. 弓の弦(つる)の意で、「弦」と同音を含む地名「敦賀(つるが)」にかかる。
      1. [初出の実例]「しらまゆみつるがの船路夜もなほ押してひきこす波の蔭かは〈藤原基家〉」(出典:夫木和歌抄(1310頃)三六)
    4. 地名「斐太(ひだ)」にかかる。かかり方未詳。弓を引く意とする説もあるが、「ひだ」の「ひ」(乙類)と「引く」の「ひ」(甲類)は別。
      1. [初出の実例]「白檀(しらまゆみ)斐太の細江菅鳥(すがどり)の妹(いも)に恋ふれか寝(い)をねかねつる」(出典:万葉集(8C後)一二・三〇九二)

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「白真弓」の解説

しらまゆみ【白真弓】

岐阜日本酒。酒名は「斐太(=飛騨)」にかかる枕詞「白真弓」に由来大吟醸酒吟醸酒純米酒本醸造酒などがある。原料米は山田錦ひだほまれなど。仕込み水は北アルプス伏流水蔵元の「蒲酒造場」は宝永元年(1704)創業。所在地は飛騨市古川町壱之町。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「白真弓」の解説

白真弓

岐阜県飛騨市、蒲酒造場が製造する日本酒。酒造好適米「ひだほまれ」を原料に北アルプスの伏流水を仕込み水に使用純米吟醸酒、本醸造酒、生原酒などがある。

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