出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
北海道南西部,胆振(いぶり)支庁白老郡の町。人口1万9376(2010)。白老岳(968m),ホロホロ山(1322m)などの南東斜面に位置し,南は太平洋に面する。古くからアイヌの集落として開けた地で,松前藩の場所(交易所)が置かれ,1855年(安政2)には東蝦夷地の警備を命ぜられた仙台藩の陣屋が設置された。明治以後,多くの開拓者が入植した。農業は火山灰土壌と夏の海霧のため不振であるが,社台牧場での競走馬生産や,背後の台地では黒毛和種の肉牛飼育と養鶏が行われる。沿岸部はスケトウダラ,ケガニなどの漁業が盛んである。道央新産業都市の指定をうけ,大昭和製紙(現,日本製紙)などの工場が立地している。白老市街地の北に白老仙台藩陣屋跡(史),東部沿岸のポロト湖畔にアイヌ文化伝承の場として,チセ(家),ヌサ(祭壇)などを復元した白老アイヌコタンとアイヌ資料館がある。登別温泉に近接して俱多楽(くつたら)湖があり,海岸平野には白老臨海温泉(食塩泉,40~57℃)がある。海岸沿いをJR室蘭本線,国道36号線が通り,道央自動車道のインターチェンジがある。
執筆者:山下 克彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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