実際には光線がその位置に集まっていないのに、その位置に物体(の像)があるように見える像のこと。光線が像のところで実際に交わっている実像に対することば。一般に物体が見えるのは、その物体から出た光線が目に入って網膜上に物体の像を生ずるからである。ところが実際には物体が存在しなくても、物体が存在しているときと同じ状態の光線が目に入ると、その存在しない物体が見える。しかしこれを幻覚または錯覚のように考えるのは正しくない。実際の物体から出た光線と、虚像から出た光線とを区別する方法は原理的には存在しないからである。日常われわれが鏡で見る自分の顔や、バックミラーに映る後続の自動車などは、虚像の例である。
[三宅和夫]
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…物体の1点から出た光線束が光学系による反射と屈折を経た後,再び1点で交わるとき,光線束の出る物体の1点を物点,再び交わる1点を像点といい,像点の集まったものを像と呼ぶ。光学系を通過した光線束が実際に1点に集まる場合を実像real image,光線を逆向きに延長したときに1点で交わる場合を虚像virtual imageという。例えば凸レンズによる太陽の像は実像であるが,姿見に映った像は虚像である。…
…すなわち,物点を発して,(1)前側焦点を通る光線はレンズを通過後光軸に平行に進む,(2)光軸に平行な光線はレンズを通過後後側焦点を通る,(3)レンズの中心に向かう光線はレンズによっても方向を曲げられずまっすぐに進むという三つの性質を利用すればよい。レンズ通過後の光線が収束して1点に集まる場合は実像,光線が発散してその逆向きの延長が1点を通る場合は虚像である。実像の位置にフィルムを置けば像が記録されるが,虚像の位置では何も記録されない。…
※「虚像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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