とおし‐もの(とほし‥)【通物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 料理屋などで、酒のさかなとして最初に出す簡単な食べ物。とおし。おとおし。とおしざかな。[初出の実例]「一度讚めたが、以来お鹿の自慢…
とおり‐もの(とほり‥)【通物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 通過するもの。流星、鬼火、ひとだまなど。② =とおりま(通魔)①[初出の実例]「何か怪物(トフリモノ)でもするのでございやせう」(出典…
ていとう‐ぶつ(テイタウ‥)【抵当物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 抵当に入れた物。抵当権の目的とした物品。抵当。担保。かた。抵当もの。〔音訓新聞字引(1876)〕
てまえ‐もの(てまへ‥)【手前物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 自分の所有しているもの。また、自家製のもの。[初出の実例]「手前ものゆへかみゆひはぶつかぶり」(出典:雑俳・柳多留‐七(1772))
ちゃんばら‐もの【ちゃんばら物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 「ちゃんばら①」を売り物にする演劇・映画・テレビ番組などをいう。[初出の実例]「シネマ銀座は〈略〉今は日本のチャンバラものばかり」(…
ちゅう‐もの【中物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 中くらいのもの。形や質などが中程度の物。② 「こうやがみ(高野紙)」の別称。
ちょうし‐もの(テウシ‥)【調子物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 少しの加減で具合がよくなったり悪くなったりする物。加減を必要とするもの。具合物。呼吸物。
ちょう‐もつ(テウ‥)【調物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 調としておさめる品物。みつぎもの。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
ちょう‐もつ【寵物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 寵愛しているもの。特に、気に入りの妾。おもいもの。[初出の実例]「故左典厩都鄙上下向之毎度、令レ止二宿此所一給之間、大炊者為二御寵…
すまし‐もの【清物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 洗濯のことをいう女房詞。〔女中詞(元祿五年)(1692)〕
すり‐もの【摺物・刷物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 版木で印刷した書画など。また、広く、印刷したもの。印刷物。[初出の実例]「又近衛府者皆帯劔祗候、摺物兵仗重可禁制之由」(出典:中右…
しん‐もの【新物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 新しいもの。しんぶつ。特に、歌舞伎狂言や音曲などの新作もの。[初出の実例]「新物を弾たがくゎよう大あたり」(出典:雑俳・柳筥(1783‐…
ずい‐ぶつ【瑞物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 陰陽道などで、吉祥のしるしとなるもの。麒麟・鳳凰の類。[初出の実例]「太子謂二左右一曰。禍始二于此一。夫人魚者瑞物也。今無二飛免一…
おか‐もの(をか‥)【陸物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 畑でできるもの。水田による稲に対して粟(あわ)、稗(ひえ)、麦、豆の類をいう。畑物(はたもの・はたけもの)。畑作物。〔書言字考節用集(…
おぐり‐もの(をぐり‥)【小栗物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 常陸の城主であった小栗判官助重と、その妻照手姫との苦難の伝説を脚色した浄瑠璃などの総称。五説経の一つ。寛文六年(一六六六)刊の説…
おさふね‐もの(をさふね‥)【長船物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 備前刀の一つ。長船派の刀工がつくった古刀。身幅(みはば)が広く猪首切先、丁字(ちょうじ)乱れ、樋(ひ)は肩が上がり、地肌が緻密(ちみつ)…
せつ‐ぶつ【節物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 その季節の物。その時々に応じて産する物。時の物。[初出の実例]「辺亭節物花鳥異、料得唯聞笛中吹」(出典:文華秀麗集(818)下・奉和聴…
せんそう‐もの(センサウ‥)【戦争物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 戦争を題材としてとり入れた作品。[初出の実例]「唱歌といへば殺風景な戦争ものばかり歌はせて」(出典:銀の匙(1913‐15)〈中勘助〉後)
せんたく‐もの【洗濯物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① ( 「せんだくもの」とも ) 衣服などのよごれて洗濯すべきもの。また、それを洗濯したもの。[初出の実例]「店はいそがし、せんだく物はつ…
せんゆう‐ぶつ(センイウ‥)【占有物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 占有の目的である有体物。[初出の実例]「占有権の譲渡は占有物の引渡に依りて之を為す」(出典:民法(明治二九年)(1896)一八二条)
そうしゅう‐もの(サウシウ‥)【相州物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 相模国(神奈川県)鎌倉の住人、新藤五国光にはじまり、その弟子岡崎正宗によって完成された刀鍛冶(かたなかじ)の流派の鍛えた刀剣の総称…
そう‐ぶつ【総物・惣物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 盆、暮に主人から奉公人に与える衣類などをいう。盆ならば単物(ひとえもの)、麻襦袢(じゅばん)、夏帯など。暮ならば木綿綿入れ、小倉帯…
そう‐もつ【僧物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 仏語。出家の集団である僧伽(そうぎゃ)に所属する一切の物資をいう。衆僧に等しく所有権を認められている。建物・地所などの四方僧物と、…
ぞく‐ぶつ【贖物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ⇒あがもの(贖物)
かみ‐もの【神物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =かみのう(神能)
えいぞう‐ぶつ(エイザウ‥)【営造物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 建築物。法律で、国または公共団体が、公共のためにつくる施設。個々の建物ではなく一つの目的をもった人的・物的施設の全体をさす。官公…
けっしょう‐ぶつ(ケッシャウ‥)【結晶物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 結晶したもの。〔慶応再版英和対訳辞書(1867)〕
けんしょう‐ぶつ【検証物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 検証の目的となっている物など。
くすい‐もの【鼓吹物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 「阿彌陀経鼓吹」など鼓吹と称した仏教書の啓蒙的注釈書の類。近世初期から中期にかけて出版された。[初出の実例]「鼓吹物(クスイモノ)を…
くず‐もの【国栖物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 奈良県国栖地方の産物。特に、吉野川の上流でとれる鮎。[初出の実例]「芳野の里にむすぶ伊勢講〈柴舟〉 何にても時の国栖物料理して〈益…
くら‐もの【蔵物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 江戸時代、諸藩の蔵屋敷へ積み送られた年貢米、国産物の総称。民間で売買される商品を納屋物(なやもの)と称したが、中期以降藩財政の窮迫…
けいそう‐ぶつ(ケイサウ‥)【係争物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 訴訟当事者の間で争いの目的となっている物。[初出の実例]「係争物に関する仮処分は」(出典:民事訴訟法(明治二三年)(1890)七五五条)
きわた‐もの【木綿物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 もめんでつくった衣類。もめん物。[初出の実例]「はたに木綿物(きワタモノ)を着せず」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)三)
きんせい‐ぶつ【禁制物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 法令によりその所有や取引などを禁止されている物。あへん、わいせつの文書図画など。禁制品。〔現代文化百科事典(1937)〕
きんぴか‐もの【金光物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 演劇で、大時代な狂言をいう。多く金襖(きんぶすま)の道具立てで、登場人物が金襴(きんらん)などのぴかぴかした衣装をつけたところからい…
つくろい‐もの(つくろひ‥)【繕物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 破損していて、直す必要のある物。また、その物を直すこと。特に、衣類の破れ、綻びなどを直すこと。[初出の実例]「船具の繕(ツクロ)ひ物…
つみ‐もの【積物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 積み重ねてある物。船などに積みこんである荷物など。[初出の実例]「垸飯盛物積物以下」(出典:庭訓往来(1394‐1428頃))② 積み重ねて飾…
つもり‐もの【積物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① かけ算。かけ算で計算すべきもの。[初出の実例]「冬はただどこもそろそろそろばんにをきそふ霜もつもり物哉」(出典:狂歌・後撰夷曲集(…
はに‐もの【埴物・土物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 埴で作った物。埴輪の類をいう。[初出の実例]「仍りて是の土物(ハニモノ)を号けて埴輪(はにわ)と謂ふ」(出典:日本書紀(720)垂仁三二年…
はやり‐もの【流行物・流行者】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① その時代、世にもてはやされ流行するもの。[初出の実例]「当世は更なにもかも不レ入、比興之儀、はやり物にて候」(出典:毛利家文書‐(…
はんじ‐もの【判物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① ある意味をそれとなく文字や絵などにして表わし、人に判じ当てさせるようにしたもの。[初出の実例]「絵馬かけてやいはふ御社 生出る千本…
ひっぱり‐もの【引張物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 着物の上にひっかけて着る物。うちかけ、羽織の類。[初出の実例]「ひっぱり物迄一様に拵へたは」(出典:浄瑠璃・万戸将軍唐日記(1747)…
ハウツー‐もの【ハウツー物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( ハウツーは[英語] how to ) もとアメリカで HOW TO の語で始まる題名の書籍に由来し、「いかにすべきか」「どのようにしたら成功するか…
はたけ‐もの【畑物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 畑にできる物。畑からとれる農作物。はたもの。〔伊呂波字類抄(鎌倉)〕
はた‐もの【機物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 布地を織る具。はた。[初出の実例]「稚日女(わかひるめ)の尊(みこと)、乃ち、驚きたまひて機(ハタモノ)より堕(を)ちて」(出典:日本書紀…
ねせ‐もの【寝物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 =ねかしもの(寝物)[初出の実例]「ねせものを売って身代起き上がり」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一九)
ねかし‐もの【寝物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 使わないでしまっておくもの。活用しないで置いておくもの。用のないもの。[初出の実例]「関守も膳から下はねかしもの」(出典:俳諧・吾…
はんぱ‐もの【半端物・半端者】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① ( 半端物 ) はんぱであるもの。全部そろっていないもの。完全でないもの。はんぱ。[初出の実例]「君達がそんな半端物(ハンパモノ)を挙げ…
こぼれ‐もの【零物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① こぼれたもの。また、余りもの。残りもの。② あふれたりこぼれたりしやすいもの。液体の物。[初出の実例]「蓋の持上るほど填めた二重箱…
いと‐もの【糸物】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① 織物。呉服。② 弦楽器。③ 三味線を用いる演芸の総称。[初出の実例]「糸物菅掻(すががき)太鼓打ち、神楽を奏しはじむれば」(出典:長唄・…