デジタル大辞泉
「にたり」の意味・読み・例文・類語
に◦たり[連語]
[連語]《完了の助動詞「ぬ」の連用形+完了の助動詞「たり」》…てしまっている。…てしまった。
「そこらの年頃、そこらの金給ひて、身をかへたるがごとなり―◦たり」〈竹取〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
に‐・たり
(完了の助動詞「ぬ」の連用形に完了の助動詞「たり」の付いたもの)
動作・
作用が完了して、そのままの
状態にあることを表わす。にてあり。…てしまっている。…ている。
※
万葉(8C後)一八・四〇八〇「
常人の恋ふといふよりは余りにてわれは死ぬべくなり爾多良
(ニタラ)ずや」
※
源氏(1001‐14頃)若菜下「
夜昼思しなげくにほれぼれ
しきまで御顔も少し面
(おも)やせ給にたり」
にたり
〘副〙 (「と」を伴って用いることもある) 声をたてないで
表情で笑うさま、うす気味悪い笑いを顔に浮かべるさまを表わす語。にたにた。
※俳諧・玉海集追加(1667)二「にたりにたり笑ふや
あやめかきつばた〈
一之〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報