デジタル大辞泉
「くすくす」の意味・読み・例文・類語
クスクス(couscous)
北アフリカの料理の一。小麦などの粗びき粉をそぼろ状にして蒸したもの。また、それにシチューやスープをかけたり、肉や魚を添えたりした料理。
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くす‐くす
- [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
- ① 物がくすぶるさまを表わす語。
- [初出の実例]「火の灰のふろにしづかにくすくすとふすぶることぞ」(出典:玉塵抄(1563)二二)
- ② こっそりと事をするさま、また、そのような性格のさまを表わす語。こそこそ。
- [初出の実例]「虚空の楽屋へ我一にくすくすと這入って仕舞ふ」(出典:松翁道話(1814‐46)四)
- ③ しのんで笑う声、また、その様子を表わす語。
- [初出の実例]「余りおかしさ、くすくすとふき出せば」(出典:咄本・寿々葉羅井(1779)盗人)
- ④ =ぐずぐず[ 一 ]①
- [初出の実例]「少し虫歯が痛いと言ってくすくすしてゐます」(出典:桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉四)
- [ 2 ] 〘 名詞 〙 ひそかに事を行なうこと。
- [初出の実例]「言ふ事があらば陰のくすくすならで此処でお言ひなされ」(出典:たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉一二)
クスクス
- 〘 名詞 〙 ( [英語] cuscus 元来、ニューギニア土語 ) 有袋目クスクス科のうち、クスクス属哺乳類の総称。体長三〇~六〇センチメートル。頭が丸く、目が大きい。尾は長く、よく物に巻きつく。体毛は羊毛状。体は白色から灰色、暗褐色まで種々ある。雌は腹部に育児のうをもつ。オーストラリア、ニューギニア、スラウェシ(セレベス)などの森林に分布し、約十数種に分類される。夜行性で果実や木の葉などを食べる。動作は緩慢。カスカス。ゆびむすび。
クスクス
- 〘 名詞 〙 ( [フランス語・英語] couscous ) 北アフリカ料理の一つ。小麦などの粗びき粉を蒸して、野菜や羊肉などのシチューをかけたもの。
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クスクス(料理)
くすくす
北アフリカの名物料理。スパゲッティの原料ともなるデューラム・セモリーナなどの硬粒種の小麦粉にアワやトウモロコシなどの粉を混ぜ合わせて湿り気を与え、細かい粒状にして乾燥させたクスクスムールと称するパスタの一種がおもな材料で、アフリカ大陸の地中海沿岸西側の諸国では主食として食べられており、日本のご飯の感覚に近い。クスクスムールは乾燥させた後、蒸し、再度乾燥させて粉粒状に精製する。調理法としては、蒸したり、炒(いた)めたりして用いるが、精製途中で一度火を通しているため、ふやかしただけでも食べることができる。一般的には、このクスクスにトマトベースのシチューなどの煮込み料理や肉や魚の入ったスープをかけて食べる。また、カバブとよばれる肉の串(くし)焼きをのせて食べたりもする。アフリカでは、クスクスシェールとよばれる2段になった専用の蒸し鍋(なべ)を用い、下鍋で野菜や肉を煮込みながら、その蒸気で上鍋のクスクスを蒸すという合理的な調理法でつくられる。下鍋のシチューやスープの風味をつけてクスクスを蒸しあげることができ、調理効果は高い。また、クスクスにサフランやバラで香りづけをしたものもある。ヨーロッパ諸国にも普及し、クスクスを使ったサラダなどが食べられており、日本でもなじみの食材になりつつある。
[田中伶子]
『主婦の友社編集部編『料理食材大事典』(1996・主婦の友社)』▽『吉田集而編『講座 食の文化――人類の食文化』(1998・味の素文化センター)』
クスクス(動物)
くすくす
cuscus
哺乳(ほにゅう)綱有袋目クスクス科クスクス属に含まれる動物の総称。カスカス、ユビムスビともいう。この属Phalangerの仲間はオーストラリア北部のヨーク岬半島、モルッカ諸島、ソロモン諸島、チモール島、ニューギニア島、スラウェシ(セレベス)島などに分布する。普通、ハイイロクスクスP. orientalisなど7種に分類される。頭胴長27~65センチメートル、尾長24~48センチメートルで、雌よりも雄のほうが大きい。頭は丸くて小さく、目が大きい。耳は短く、ほとんど毛に隠れている。尾の先端は裸出し、枝などに巻き付けることができる。雌の腹部には育児嚢(のう)があり前方に開口し、内部に4個の乳頭がある。前足の指はほとんど同じ大きさで、つめが長い。後ろ足の第1指はつめがなく、ほかの指に対向して枝などを握るのに適し、第2、第3指は結合する。毛は密な絹毛状で、体色は種によって変化が多く、灰色、黒色のものから、黒・黄・白の不規則な斑紋(はんもん)のあるものなどがいる。樹上生で、森林や低木林地に単独で生活している。夜行性で、おもに木の葉や実、果実を食べるが、小鳥の卵、小形の哺乳類、昆虫類も食べる。妊娠期間13日で、1~3頭の子を産むが育つのは1頭と思われる。子は育児嚢内で育てられる。11年間飼育された記録がある。肉は美味で原住民に好まれる。
[中里竜二]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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クスクス
cuscus
有袋目クスクス科クスクス属Phalangerの哺乳類の総称。別名ユビムスビ。丸い頭に夜行性動物特有の大きな目をもち,外観は原猿に似ている。ニューギニアの熱帯林を中心にオーストラリア北東部,セレベス島などにブチクスクス,ハイイロクスクスなど約10種がすむ。体の大きさはネコ大あるいはそれ以下で,体長32~65cm,尾長24~61cm。毛は羊毛状で,種あるいは性別によって,赤色,黄色,灰緑色,黒色など哺乳類中もっとも色彩に富む体色をしている。樹上生活者で,後肢の第1指が他の指と向かい合う対向性を示し,木の枝をしっかりとつかむことができ,また,ものに巻きつけることのできる尾をもつなど,木の上での行動に適した形質を備えている。動作はゆっくりとしていて,この点でも原猿に似る。主食は果実,昆虫,木の葉など。休息時には木の茂みの中に座り込んで何時間も動かない。雌は育児囊をもち,1産1子らしい。
執筆者:今泉 吉晴
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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クスクス
Phalanger; cuscus
有袋目クスクス科クスクス属に属する動物の総称。ハイイロクスクス P.orientarisとブチクスクス P.maculatusが代表的。7~10種に分類する説もある。体長は 27~65cm,尾長 24~48cm,体重は大きいもので 5kgに達する。雄は雌より大きい。体色はクリーム色から黒まで種によって違う。ブチクスクスでは雌雄の色が異なり,雄のみに暗色の斑点が出る。体つきは原猿のロリスに似て頭が丸く,耳は小さいが眼は大きい。体には絹糸状の毛が生える。後肢の第1指が他の指と向い合っており,樹木の幹や枝をヒトの手と同様しっかりつかむことができる。また尾の先端部は皮膚が裸出し,枝に巻きつけることができるなど,樹上生活によく適応している。動作は緩慢。単独生活が基本で,他の個体を威嚇することから「なわばり」をもっていると考えられる。夜行性で果実や木の芽を主食とするが,昆虫や鳥の卵も食べる。妊娠期間 13日,1産3子程度と思われるが,育つのは1頭。ニューギニア島の熱帯林,およびオーストラリアの北端部,マルク島,スラウェシ島,ソロモン諸島などに分布する。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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クスクス
北アフリカ(マグリブ)各地に見られる料理。硬質小麦の荒挽き粉に少量の塩水を加えて練り,鉢に入れて手で転がして粒状にする。粟粒くらいになったものがクスクスで,これを二段重ねの蒸し器の上段に入れる。下段の鍋に肉,魚,野菜などを入れ,水と調味料を加えて火にかける。下鍋の蒸気で上鍋のクスクスが蒸しあがり,そのクスクスに下鍋で作ったシチューをかけて供する。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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クスクス【couscous(フランス)】
チュニジア・モロッコなど北アフリカで作られる食材の一つで、あらびきの小麦粉を練って小さく丸め、粒状にしたもの。蒸して、肉類の煮込み料理やスープをかけて食べることが多い。二段に分かれた専用の鍋を用い、下段でクスクスにかけるスープなどを煮込み、上段の底には小さな穴が開いていて、下段から出る蒸気を使って上段でクスクスを蒸す。
出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報
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くすくす
キャラクター事業のサンエックスが製作したキャラクターシリーズ「ちわわんこ」のキャラクター。茶色犬の男の子。犬種はダックスフンド。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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クスクス
粗挽きのコムギ粉を蒸したもの.肉,野菜などとともに食べる料理.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
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