標津町(読み)しべつちよう

日本歴史地名大系 「標津町」の解説

標津町
しべつちよう

面積:六二四・四六平方キロ

昭和三三年(一九五八)一月一日標津郡標津村が町制を施行して成立した自治体。根室支庁管内の北東部にあり、北は植別うえべつ川を境に目梨めなし羅臼らうす町、南は標津郡中標津町および野付のつけ別海べつかい町、東は根室海峡に面し、南東は同海峡に突出する野付半島の基部にあたる。西には千島火山帯に連なる知床しれとこ火山群があり、海別うなべつ(一四一九・四メートル)きり(七二〇・七メートル)瑠辺斯るべす(六五九メートル)斜里しやり(一五四四・八メートル)と南斜里岳(一四四二・一メートル)・サマッケヌプリ山(一〇六二・五メートル)を結ぶ線で網走支庁管内斜里郡斜里町・清里きよさと町に接する。さらにサマッケヌプリ山から東方の中標津町との境に俣落またおち(一〇〇三・五メートル)武佐むさ(一〇〇五・七メートル)がある。町域北から元崎無異もとざきむい川・崎無異川・薫別くんべつ川・古多糠こたぬか川・忠類ちゆうるい川・伊茶仁いちやに川・標津川茶志骨ちやしこつ川・武佐川・当幌とうほろ川がいずれも東流して根室海峡もしくは野付湾に注ぐ。各河川河口部に集落が形成され、標津川河口右岸が前近代以来の中心市街となっている。気候は概して温暖、夏は摂氏二〇度以上、冬は零下一〇度以下になることは少ない。町域の二二・三パーセントは畑・草地・牧場で、山林・原野・雑種地、その他を合せて七六パーセントに及ぶ(平成一二年版「北海道自治年鑑」)。別海町から海岸線に沿って北上し、標津市街を通り、伊茶仁から西へ折れて忠類川沿いに斜里へ向かう国道二四四号、伊茶仁から北上して羅臼へと続く国道三三五号、標津市街から南西へ中標津町を通り釧路市へ向かう国道二七二号が走る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「標津町」の意味・わかりやすい解説

標津〔町〕
しべつ

北海道東部,標津川河口にある町。 1958年町制。知床半島の南側のつけ根に位置し,東部は根室海峡に面している。地名はアイヌ語のシベツ (大川あるいは本流の意) に由来。南部は台地,北西部は山地。寛政6 (1794) 年村山伝兵衛漁場を開設。根室海峡沿岸には漁村内陸部では酪農家と畑作農家が散在する。おもな漁獲物はサケ,マス,ホッケ,ホタテガイなど。畑作農業が主で,ジャガイモなどを産出し,乳牛,肉牛中心の畜産が行われる。標津遺跡群は史跡,標津湿原は天然記念物にそれぞれ指定されている。日本一の規模を誇る分岐砂嘴野付崎が南東部に突出し,野付半島を形成,野付風蓮道立自然公園に属する。国道 244号線,272号線,335号線が通る。面積 624.69km2。人口 5023(2020)。

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事典 日本の地域遺産 「標津町」の解説

標津町

(北海道標津郡標津町)
日本で最も美しい村」指定の地域遺産。
標津町は根室海峡沿岸の中央部に位置する。面積は624.49k【m2】。知床連山のふもとであり、西に知床国立公園、東に野付半島など海、山、川、平野の多様な地勢を有する。秋鮭や天然ホタテ貝を主力とする漁業、水産加工業、酪農業を基幹産業とする

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報