江戸中期の噺本。〈話稿〉の角書(つのがき)を持つ。山風(朝濤(ともなみ)七左衛門)編著。1772年(安永1)刊。小本3巻。江戸時代《昨日は今日の物語》《醒睡笑》にはじまる小咄は,元禄時代の軽口(かるくち)本を通じて盛んであったが,元禄を過ぎると,やや下火になった。本書は,いわゆる田沼時代(安永・天明期)の初頭に出版された江戸の小咄集で,噺本復活の口火を切ったものである。江戸小咄はこれを機に隆盛を極め,落語にも利用された。江戸小咄らしいきびきびした咄が多く,〈蜜柑〉〈盗人〉〈借雪隠(かりせつちん)〉〈初夢〉など現在の落語でも聴かれる。作者の山風は,小普請(こぶしん)の幕吏で,木室卯雲(きむろぼううん)として狂歌でも有名である。
執筆者:野田 寿雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新