カビール砂漠(読み)カビールサバク(その他表記)Dasht-e Kavīr

デジタル大辞泉 「カビール砂漠」の意味・読み・例文・類語

カビール‐さばく【カビール砂漠】

Kavir》イラン中北部に広がる砂漠塩分を濃く含み、地表に塩の結晶が見られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「カビール砂漠」の意味・わかりやすい解説

カビール砂漠 (カビールさばく)
Dasht-e Kavīr

イラン高原の北部にある砂漠。ホラーサーンの西,コム,カーシャーン,ヤズド近辺まで延びる。東西400km,南北100~200km,面積約4万7000km2,平均標高800m。その大部分では水は得られず,動植物生息もなく,塩分の多い湿地と塩の砂漠が一面に広がる。前1万5000年ころには湖だったことが知られている。〈塩の砂漠Kavīr-e Namak〉ともいう。南東方にはルート砂漠がある。
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百科事典マイペディア 「カビール砂漠」の意味・わかりやすい解説

カビール砂漠【カビールさばく】

イラン高原の中央,エルブルズ山脈の南東方にある塩砂漠。東西約400km。気候は乾燥しほとんど降雨がないため蒸発が激しく,砂漠の表面に塩塊を形成している。流砂現象のために交通の大障害となっており,居住周囲の山麓地帯に限定されている。
→関連項目イラン高原

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カビール砂漠」の意味・わかりやすい解説

カビール砂漠
かびーるさばく
Dasht-e-Kavīr

西アジアのイラン高原中央部に広がる大砂漠。カビールとは塩砂漠の意で、その大部分は乾燥した塩と泥の平原である。しかし、塩分の少ない周辺部では植物が生育し、泉、井戸カナート(地下水路)などによるオアシスが点在して、ナツメヤシや果物などの農作物がつくられている。

[香川優子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カビール砂漠」の意味・わかりやすい解説

カビール砂漠
カビールさばく
Dasht-e Kavir

イラン中央北部,塩分の多い大荒地。エルブールズ山脈南東の盆地にあり,最大幅約 390kmに及ぶ。ほとんど降雨のない気候と,激しい蒸発のために,析出した塩の層が湿原をおおっている。固そうにみえて危い底なしの沼のような湿地は居住に適さず,周辺の山地だけに集落がある。

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