デジタル大辞泉 「そよそよ」の意味・読み・例文・類語 そよ‐そよ[副] [副]1 風が静かに心地よく吹くさま。また、風に吹かれて草木の葉などがかすかに音をたてて揺れ動くさま。「春風がそよそよ(と)吹く」「木の葉がそよそよ(と)揺れる」2 広く、物の触れ合う音や物の動くときに発する音を表す語。がさがさ。「谷の底のかたより、物の―と来る心地のすれば」〈宇治拾遺・六〉[類語]ひゅう・びゅう・ぴゅう・ひゅっと・びゅんびゅん・ひゅうひゅう・びゅうびゅう・ぴゅうぴゅう・さわさわ・そよ・ざわざわ・さやさや・さらさら・はたはた・ばたばた そよ‐そよ[感] [感]《「そよ」を重ねた語》そうだ、そうだ。「風ふけば楢ならのうら葉の―と言ひ合せつついづち散るらむ」〈詞花・冬〉[補説]和歌では多く、風の「そよそよ」に掛けて用いる。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「そよそよ」の意味・読み・例文・類語 そよ‐そよ 〘 副詞 〙 ( 副詞「そよ」を重ねた語。多く「と」を伴って用いる ) 物がしずかに触れあってたてる、かすかな音を表わす語。さやさや。古くは、風に草木のそよぐ音、きぬずれの音、物の動くけはいなどにいい、現代では一般に、風がしずかに吹くさまを表わす。[初出の実例]「かたぎしに、草のなかに、そよそよしらしたるもの、あやしきこゑするを」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)「風にふかれて戦々(ソヨソヨ)と、招き皃(がほ)なる仇姿(あだすがた)」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉五) そよ‐そよ 〘 感動詞 〙 ( 感動詞「そよ」を重ねた語 ) それだ、それだ。特に和歌では葉のそよぐ音との掛詞として用いる。[初出の実例]「五月まつ沼に生たる若菰(こも)のそよそよ我もいかでとぞ思ふ」(出典:古今和歌六帖(976‐987頃)六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例