デジタル大辞泉
「ばたばた」の意味・読み・例文・類語
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ばた‐ばた
- [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
- ① 続けざまに激しく打ち合わせる音、またそのさまを表わす語。
- (イ) 物と物とがあたるさま。
- [初出の実例]「火打をばたばたと打音に」(出典:浄瑠璃・曾根崎心中(1703))
- (ロ) 音を立てて勢いよく歩くさま。また、手足を強く振ったり床に打ちつけたりするさま。
- [初出の実例]「揚口(あがりぐち)よりばたばた歩み」(出典:浮世草子・好色一代女(1686)五)
- (ハ) 羽音や団扇(うちわ)などの音のするさま。エンジンの音などにもいう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
- [初出の実例]「羽をばたばたさせる」(出典:藁草履(1902)〈島崎藤村〉二)
- 「自動車がバタバタと機関の音をさせると」(出典:一九二八・三・一五(1928)〈小林多喜二〉五)
- (ニ) 物が続けざまに倒れたり衰えたりするさま。
- [初出の実例]「コロリデ ヒトガ batabata(バタバタ)ト シヌル」(出典:和英語林集成(初版)(1867))
- ② ( 連続的な音から転じて ) あわただしく事を行なうさま、あわてもがくさま、事がはかどるさまなどを表わす語。
- [初出の実例]「膳をすへてもどる者と膳をすへに出るものとが、ばたばたとゆきあたりて膳をうちさらし」(出典:春鑑抄(1629)智)
- [ 2 ] 〘 名詞 〙
- ① 歌舞伎の演出用語。最初は人物のあわただしい出入りの効果を実際に足音をさせて聞かせていたが、のちには拍子木を付板の上で交互に打って、人物の駆け出してくるのを強調する。
- [初出の実例]「ばたばたにて官蔵出る」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)三)
- ② ( エンジンの音が甲高くばたばたというところから転じて ) オート三輪のこと。ばたばたオートバイ。
- [初出の実例]「炊事の使うバタバタの積荷の下に入れて」(出典:真空地帯(1952)〈野間宏〉三)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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