日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャイタニヤ」の意味・わかりやすい解説 チャイタニヤちゃいたにやCaitanya(1485―1533) ヒンドゥー教ビシュヌ派の一派チャイタニヤ派の開祖。東インドのベンガル地方の出身である。司祭者階級の儀礼主義を批判して、愛の精神を強調し、クリシュナ神とその愛人ラーダーを崇拝する熱狂的な宗教運動をおこした。賛歌を合唱して、歌い踊りながら行進する詠歌行進(サンキールタナ)を創始し、彼自身、熱狂のあまり、行進の途中でしばしば失神したと伝えられている。著作は残さなかったが、彼の教学は、ニンバールカのベーダーンタ説に近かったとされている。[島 岩 2018年5月21日][参照項目] | ニンバールカ | ビシュヌ派 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チャイタニヤ」の意味・わかりやすい解説 チャイタニヤCaitanya [生]1485. ナバドウィープ[没]1533. プリインドの宗教改革家。本名 Viśvaṃbhara Miśra。ヒンドゥー教ビシュヌ派の一つチャイタニヤ派の創始者。ベンガル地方のバラモン出身で,ビシュヌ派の改革に大きな影響を及ぼした。チャイタニヤは神の名を一心に唱えて神と一体となることだけに価値を認め,みずから恍惚状態となり,その熱烈な信仰によって多くの信奉者を得た。この派によれば最高神と個我との関係は思慮の及ぶべからざるものであるという。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報