ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ツリスガラ」の意味・わかりやすい解説
ツリスガラ
Remiz consobrinus; Chinese penduline tit
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広義には鳥綱スズメ目ツリスガラ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。種としてのツリスガラRemiz pendulinusは全長11センチメートルの小形の鳥で、背面は灰褐色、頭頂は灰色、目を通る黒い部分があり、眉紋(びもん)は白い。腹面は白っぽい。ユーラシアの中緯度地方に分布し、日本には九州、四国の一部に越冬に渡ってくる。まれに本州各地にも現れる。葦(あし)原にいて、小群で過ごしている。繁殖地では水辺にすみ、一夫多妻で、雄は植物性繊維を使い袋状の巣をつくって雌を呼び込む。巣は水上に出た低木の枝につるす。雌が抱卵を始めると、雄は次の雌をよぶために次の巣づくりにとりかかる。
ツリスガラ科Remizidaeはユーラシア、北アメリカ、アフリカに分布し、10種が知られている。大部分はアフリカの森林に集中し、コモンアフリカツリスガラAnthoscopus punctifronsなどがある。北アメリカのアメリカツリスガラAuriparus flavicepsは砂漠の低木にすむ。ヒマラヤの1種を除いて、袋状の巣をつくる。昆虫食である。
[中村登流]
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