日本大百科全書(ニッポニカ) 「トボリスク」の意味・わかりやすい解説
トボリスク
とぼりすく
Тобольск/Tobol'sk
ロシア連邦中部、チュメニ州の都市。トボル川の合流点付近に位置するイルティシ川右岸の河港都市で、空港もある。人口9万8100(1999)。石油化学、船舶の建造・修理、林業機械、ベニヤ板、家具、じゅうたん・織物製造、骨彫刻工芸、精肉などの産業がある。ここは16世紀にタタール人が建てていたシビル・ハン国の首都イスケルの場所で、この首都をロシア人はシビーリとよび、「シベリア」という地域名はこれに由来するという。ここに1587年、コサックがシベリアで2番目のロシアの町を建設したのが起源で、全シベリアの政治・経済の中心地となったが、のちに衰えた。帝政時代の流刑地。
[三上正利]
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