ばったり(読み)バッタリ

デジタル大辞泉 「ばったり」の意味・読み・例文・類語

ばったり

[副]
勢いよく倒れたり落ちたりするさま。ばたり。「疲れきってばったり(と)倒れる」
思いがけなく人に出会うさま。「旧友ばったり(と)顔を合わせる」
続いていた物事が急に途絶えるさま。「人通りばったり(と)とぎれる」
[類語](1どてんどたんどたりどしんすとんずどんずしんずしりどすんどさりどしりどかんばたりどうとすてんずでんずでんどうころりごろりすってんころりばたりぱたりばたんぱたん/(3はたりぱたりぱたっと

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ばったり」の意味・読み・例文・類語

ばったり

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 物が急に落ちたり倒れたりするさまを表わす語。
狂言記瓜盗人(1700)「此つなを引けばあがる、さげるとさがる。ばったり、ばったり、ばったり」
② 戸や障子などを閉め切る音や、そのさまを表わす語。〔和英語林集成初版)(1867)〕
③ 思いがけないところで、人と人とが偶然に出会うさまを表わす語。
人情本春色梅児誉美(1832‐33)初「思はずバッタリ行当り」
④ 物事が急にとだえるさまを表わす語。
※俳諧・俳諧新選(1773)五「ばったりと跡の淋しき花火かな〈可幸〉」
⑤ 日が急激に暮れるさまを表わす語。
※永日小品(1909)〈夏目漱石〉霧「今迄鼠色に見えた世界が、突然と四方からばったり暮れた」

ばったり

〘名〙 投げ売り。安売り。また、それをする人をいう古道具屋仲間の語。一説に一括して売り払うことの意という。ばった。
※歌舞伎・心謎解色糸(1810)序幕「ばったりに売ったら、もうちっとにならうか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のばったりの言及

【鳴子】より

…金属器を用いた鳴子もある。竹筒などで水を引き入れたり,流水を利用して音を立てる〈ばったり〉〈ししおどし〉も鳴子の一種といえる。案山子(かかし)【大島 暁雄】。…

※「ばったり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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