ブックトーク(読み)ぶっくとーく(英語表記)booktalk

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブックトーク」の意味・わかりやすい解説

ブックトーク
ぶっくとーく
booktalk

本の内容について簡潔に語ることによって、聞き手自身が読書の楽しみに気づき、読書意欲をおこすようにすること。公共図書館児童奉仕担当司書や学校の司書教諭学校司書によって、児童・生徒のグループまたは個人を対象として実施され、聞き手自身による新しい世界への開眼や、自発的な学習意欲の向上という点から高く評価されてきた。今後はヤング・アダルト、成人、高齢者、障害をもつ人々などの各グループや個人を対象としての展開が期待されている。実施に際しては、テーマ別または著者別に何冊かを選んでプログラムを構成し、1冊5~7分程度の話をするのが普通である。事前の準備として、聞き手の関心把握、語るべき本の内容の熟知、何をどこまで語るかという計画、プログラムのなかでの相互の関係への配慮を必要とする。基本的な態度として、知識を与えるのではなく、読書の喜びを分け合うという姿勢がもっとも重要である。

竹内 悊]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例