ベネフィキウム(読み)べねふぃきうむ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベネフィキウム」の意味・わかりやすい解説

ベネフィキウム
beneficium

恩貸地制度」と訳される。ヨーロッパ封建制度において封建君主が家臣に封土 (土地) を授与する制度。ベネフィキウム恩恵を意味する言葉で,当初は,封建君主が金銭用益権,土地などを聖職者婦人,不自由民などに貸与する形式を示す言葉として使われたが,次第に家臣の騎兵に土地を貸与する意味となった。土地の貸与を受けた騎兵は軍事的義務だけを負えばよかった。カロリング朝初期から土地を騎兵に貸与することが頻繁に行われるようになり,王領とともに収公した教会領 (のちに教会から土地を借り,騎兵に貸す形式をとった) をこれにあてた。従士制と結びついて封建制度成立の要因となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベネフィキウム」の意味・わかりやすい解説

ベネフィキウム
べねふぃきうむ

恩貸地制

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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