ポート・モレスビー(読み)ぽーともれすびー(英語表記)Port Moresby

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポート・モレスビー」の意味・わかりやすい解説

ポート・モレスビー
ぽーともれすびー
Port Moresby

パプア・ニューギニア首都。ニューギニア島南東部、パプア湾の東岸に位置する。人口25万4158(2000)。年降水量(1214ミリメートル)は同国の主要都市中でもっとも少ない。港湾を中心とした旧市街地が狭義のポート・モレスビーで、国会議事堂や商業地区がある。市街地は内陸に広がり、商業地区や総合病院のあるボロコ、パプア・ニューギニア大学(1965創立)のあるワイガニなどがある。諸官庁は港の北のコネドブに多かったが、独立(1975)前後からワイガニに移転しつつある。ジャクソン空港は同国最大で、事実上唯一の国際空港として、内外の航空路が集中している。このほか、ハヌアバダには伝統的水上集落があり、コキには市場がある。人口流入が著しく、住宅や失業などの都市問題も生じてきている。1873年、イギリス人モーズビーJ. Moresbyが来航し、父の名にちなんで命名した。港湾機能を中心に、オーストラリア領パプア地区の時代はその行政中心地として、また第二次世界大戦中には連合軍の拠点として発展し、戦後北方の旧ニューギニア地区を含む全域の行政中心地となった。

[谷内 達]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポート・モレスビー」の意味・わかりやすい解説

ポートモレスビー
Port Moresby

パプアニューギニアの首都。ニューギニア島南東部にあり,1884年以来,旧パプア (イギリス領,のちにオーストラリア領) の行政中心地および港湾として発展。第2次世界大戦中は連合軍基地が置かれ,日本軍の攻撃目標とされた。 1945年旧ニューギニア (オーストラリア信託統治領) をも合わせた両地区の中心地となった。 1975年独立とともに首都となり,行政的には首都地区 (面積 240km2) を形成するとともにセントラル県 (面積2万 9500km2。人口 18万 3983〈2000〉) の県都を兼ねる。国会議事堂,政府諸官庁,パプアニューギニア大学,金融機関,国際空港などがある。港は輸入が中心。人口の約 10%が中国人などの外国人。人口 30万7600(2009)。

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