日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルミノール」の意味・わかりやすい解説
ルミノール
るみのーる
luminol
窒素複素環式化合物の一つで、血痕(けっこん)の鑑識に使われるので有名な化合物。3-アミノフタル酸ヒドラジドともいう。
3-ニトロフタル酸ヒドラジドを硫化水素と硫化アンモニウムにより還元すると得られる。白色の固体で、水、エタノール(エチルアルコール)、エーテルのいずれにも溶けにくい。血痕の検出に使われるほか、過酸化水素およびシアン化物イオンの分析用試薬としても用いられる。これらの検出反応は、いずれもルミノールのアルカリ溶液を過酸化水素や次亜塩素酸塩で酸化すると、肉眼で鮮明に見える紫青色の発光現象がみられることを応用したものである。
[廣田 穰 2016年11月18日]
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ルミノール(データノート)
るみのーるでーたのーと
分子式 | C8H7N3O2 |
分子量 | 177.2 |
融点 | 332~333℃ |
沸点 | ― |
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