アトラス(英語表記)Atlas

翻訳|atlas

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アトラス
Atlas

ギリシア神話の神。ティタンのイアペトスオケアノスの娘クリュメネの結婚から生れた。ティタン神族の一員としてオリュンポスの神々と戦ったため,ゼウスは勝利ののち,並みはずれた巨体と怪力の持主であったアトラスに,罰として世界の西のはてにいて天を肩で支える役目を課した。プレイアデスヒュアデスは,彼とオケアノスの娘プレイオネの結婚から生れた娘たちとされる。

アトラス
Atlas

おうし座 27番星の固有名。プレアデス星団に属する。実視等級 3.62等星,スペクトル型は B8で巨星。連星で 0.6″離れたところに 6.6等の伴星をもつ。

アトラス

地図帳」のページをご覧ください。

アトラス
Atlas

アメリカの1段式大型液体燃料ロケット。直径 3.1m,全長 26m,全重量 111t,推力 177t。アメリカ空軍が開発した最初のミサイルで,固体燃料式のミニットマンが配備されたのち,アメリカ航空宇宙局が宇宙開発用として使うようになった。燃料としてケロシンを,酸化剤として液体酸素を使用。推力 27tの主エンジンの両側に,推力 75tの強力な補助ブースタ2個がついていて,ブースタ切り離し後にも主エンジンは燃焼を続けるので,1段半式ともいう。多くの場合,アジェナとかセントールなどのロケットを上段につけて用いられ,マーキュリー有人衛星船や無人探査機レンジャー,サーベイヤ,ルナオービター,あるいは無人惑星探査機マリナー,インテルサット4号系通信衛星などの打上げに使われている。 (→ICBM )  

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日本の企業がわかる事典2014-2015の解説

アトラス

正式社名「株式会社アトラス」。英文社名「ATLUS CO., LTD.」。製造業。昭和61年(1986)設立。本社は東京都新宿区神楽坂。オリジナルシール印刷機「プリント倶楽部」(プリクラ)を開発した娯楽機器の大手。家庭用・業務用ゲームのソフトウェアを開発。アミューズメント施設の運営も手がける。JASDAQ旧上場。平成22年(2010)親会社インデックス・ホールディングスによる完全子会社化にともない上場廃止。

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世界大百科事典 第2版の解説

アトラス【Atlas】

ティタン神族の一人イアペトスとクリュメネとの子で巨人神。プロメテウスらの兄弟。オリュンポス神族との戦い(ティタノマキア)に敗れ,罰として世界の西の果てで蒼穹(そうきゆう)を支える役を課せられた。彼の娘たちヘスペリデスの守る黄金のリンゴをヘラクレスがとりにきたとき,アトラスがリンゴをとってやる代りに,一時彼に蒼穹を背負わせた話は有名。アトラスの複数形アトランテスAtlantesはカリアティード(女人像柱)の対になる〈男性像柱〉を意味する建築用語で,アクラガスのオリュンピエイオンにその最初の使用例が残っている。

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大辞林 第三版の解説

アトラス【Atlās】

○ ギリシャ神話の巨人神。ティタン神族の一人。オリンポスの神々との戦いに敗れ、罰として世界の西の果てで天空を支える役を課せられた。
〔メルカトル以来、地図帳の巻頭にアトラスの絵を描いたことから〕 世界地図帳。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アトラス
あとらす
Atls

ギリシア神話の巨人の神。イアペトスとクリメネの子で、ティタン神族の一人。兄弟にはメノイティオス、プロメテウス、エピメテウスがいる。一説にはウラノスの子で、したがってクロノスの兄弟にあたる。オリンポス神族以前の神々の世代に属すアトラスは、他のティタン神族とともにオリンポスの神々と戦ったため、その罰として、ゼウスによって蒼穹(そうきゅう)(天空)を肩にのせて支える役を課せられた。彼は普通西の果てのヘスペリデスの国に住むといわれていることから、歴史家ヘロドトスは北アフリカの山脈をアトラスとよんだ。ペルセウスは、怪物ゴルゴン退治のあとアトラスにメドゥサの首を見せて、彼を岩塊に変えたといわれる。
 アトラスは、プレイオネからプレイアデスとヒアデス、またヘスペリスからヘスペリデスの娘たちを得た。ディオネも彼の娘と考えられており、さらに息子にはヒアスとヘスペロスがいる。後の伝承では、アトラスは天文学者(「地図」の名称の起源)、羊飼い、王などのさまざまな解釈が与えられている。[小川正広]

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精選版 日本国語大辞典の解説

アトラス

[1] (Atlas) ギリシア神話の巨人神。タイタン族の一人。オリンポスの神々と争って敗れ、その罰として両手で天を支えることを命じられた。
[2] 〘名〙 (atlas) (ベルギーの地理学者メルカトルの地図帳(一六五一年刊)の口絵に(一)の姿がえがかれて以来、その習慣が引き継がれたところから) 地図帳。また、地図。〔新らしい言葉の字引(1918)〕

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世界大百科事典内のアトラスの言及

【地図帳】より

…多数の地図を一定の編集方針のもとに集録して,必要な解説などを付し,書籍の形にまとめたものを地図帳またはアトラスと呼んでいる。アトラスはギリシア神話の巨人神だが,G.メルカトルがその地図帳にアトラスの名を冠して以来,欧米では地図帳をアトラスと呼ぶようになった。…

【髑髏】より

…頭蓋は宇宙の形に似せて球状につくられているというプラトン(《ティマイオス》)の説は,中世末期以後長く信じられた。現代の解剖学でも,頭蓋骨を支える第1頸椎をアトラス(ギリシア神話の天を肩で支える巨人)と呼んでいる。同様にユダヤ神秘主義カバラの書《ゾーハル》は,世界を包む球状の覆いを〈大頭蓋骨〉と称する。…

【ヘラクレス】より

…(11)世界の西の果てにあるヘスペリデスの園から黄金のリンゴを取ってくること。園の近くに蒼穹を肩で支えている巨人神アトラスがいたので,ヘラクレスは彼にかわって蒼穹を背負い,その間にアトラスがリンゴを取ってきた。ヘラクレスがプロメテウスの肝臓をついばんでいた鷲を射殺して彼を解放してやったのは,この旅の途上でのできごと。…

※「アトラス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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