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アビエチン酸 アビエチンさんabietic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アビエチン酸
アビエチンさん
abietic acid

ロジンの主成分をなすジテルペンカルボン酸で,その化学式は C20H30O2 である。融点 175℃の板状晶。粗製品は融点 85℃で,紙のサイズ剤として用いられる。メチルエステルは沸点 168~172℃ (0.5mmHg) の液体で,合成樹脂やゴム,ワニスなどの溶媒として用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アビエチン酸
あびえちんさん
abietic acid

三環式ジテルペンに属するカルボン酸でロジンの主成分として存在している。マツ科植物の樹幹を傷つけると樹液を分泌し、しだいに固化して樹脂(オレオレジン、バルサムともいう)となる。これを水蒸気蒸留してテレビン油を溜出させ、残った樹脂酸混合物(コロポニイ、ロジンともいう)を過熱水蒸気で蒸留すると、ジテルペノイド樹脂酸(アビエチン酸)が結晶として得られる。水に不溶であるが、アルコール、ベンゼン、クロロホルムに溶解する。ラッカー、ワニスの乾燥剤、乳酸酵母の成長促進剤に用いる。メチルエステルは、ワニス、ラッカー、リノリウムの溶剤として使用される。カルシウム塩は、防水剤、皮なめし、製紙などに用途をもっている。[佐藤菊正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のアビエチン酸の言及

【サイジング】より

…洋紙ではロジンサイズが最も多量に用いられている。ロジンサイズは松やにや松根油,クラフト排液中のトール油から得られるアビエチン酸およびその同族化合物が主成分で,カルボキシル基の一部はナトリウム塩となっている。これをパルプに付着させてサイズ効果を出すために助剤としてバン(礬)土(硫酸アルミニウム)を少量加える。…

※「アビエチン酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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