アルタイ諸語(読み)アルタイしょご

百科事典マイペディア「アルタイ諸語」の解説

アルタイ諸語【アルタイしょご】

チュルク諸語モンゴル諸語ツングース諸語総称。Altaic。シベリア地方や中国北部には3者の小方言が入り交じって散在するが,チュルク諸語はトルコ共和国から中央アジア一帯に,モンゴル諸語はモンゴル国を中心にバイカル湖付近や内モンゴル自治区に,ツングース諸語はエニセイ川からレナ川上流地域を通ってオホーツク海沿岸や沿海州,サハリン(樺太)に達するシベリア地方に,主として分布している。3者の親族関係は証明されていないため,一般に〈語〉ではなく,〈諸語〉と呼ばれる。かつて支持された〈ウラル・アルタイ語族は現在では否定されている。→アルタイ語系諸族
→関連項目朝鮮語ハルハ

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世界の主要言語がわかる事典「アルタイ諸語」の解説

アルタイしょご【アルタイ諸語】

チュルク諸語、モンゴル諸語、ツングース諸語の総称。西はバルカン半島から東はオホーツク海まで、ユーラシア大陸に広く分布する。これらの言語母音調和といった音韻膠着語的な性格などが類似していることから、共通祖語から分化したとする説が早くから唱えられてきた。この系統にさらに朝鮮語日本語を位置づける説もある。一方、これらの諸言語間には、数詞や人体部位といった基礎的な語彙(ごい)に一致がみられないことなどから、言語構造上の類似は長期にわたる接触産物であるとして、共通の祖語を想定することには慎重な見方もあり、いずれも定説には至っていない。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「アルタイ諸語」の解説

アルタイ諸語
アルタイしょご
Altaic languages

チュルク諸語モンゴル語ツングース語の総称。この3つがアルタイ語族 Altaic familyを形成するか,あるいはアルタイ言語連合 Altaic Sprachbundを形成するにすぎないのかについては意見が分れている。言語構造は互いによく似ているが,その膠着語的性格のもつ規則性が逆に親族関係確立を困難にしている。数詞なども著しい相違がみられる。また,日本語や朝鮮語との類似も指摘され,この2言語もアルタイ諸語に含める人もあるが,これらとの親族関係も未証明である。

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精選版 日本国語大辞典「アルタイ諸語」の解説

アルタイ‐しょご【アルタイ諸語】

〘名〙 小アジアからシベリアを経て中国東北部、樺太(からふと)に至る地域に分布する一大語群。チュルク(トルコ)諸語、モンゴル諸語、ツングース諸語に分かれる。これらの言語には、母音調和がある、膠着語的構造をもつ、補語や目的語が動詞よりも前にくるなどの共通点がある。なお、これらの諸言語と朝鮮語や日本語との同系論が問題となることがある。

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デジタル大辞泉「アルタイ諸語」の解説

アルタイ‐しょご【アルタイ諸語】

Altaicトルコ中央アジア中国モンゴルシベリアなどの地域に分布する、チュルク語トルコ語)族・モンゴル語族・ツングース語族の総称。母音調和があり、語頭にrの音が立たず、膠着語こうちゃくご的特徴がある。朝鮮語日本語もこれに属するとの説もある。

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世界大百科事典 第2版「アルタイ諸語」の解説

アルタイしょご【アルタイ諸語 Altaic】

トルコ語などチュルク語族の諸言語,モンゴル語などモンゴル語族の諸言語,満州語などツングース語族の諸言語の総称。これらの諸言語が互いに親族関係にあってアルタイ語族をなすとの説が有力で,さらに朝鮮語や日本語をも含めた親族関係が問題にされることがある。分布地域は広く,一部で重なり合いながら東ヨーロッパからシベリアに及ぶが,チュルク諸語は中央アジアを中心に東ヨーロッパ,中国西部,シベリアの南部中部などに話されており,モンゴル諸語はモンゴル,中国の内モンゴル地方を中心に,ボルガ川中流,アフガニスタン,シベリアのバイカル湖付近などに分布する。

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世界大百科事典内のアルタイ諸語の言及

【日本語】より

…つまり日本語は〈膠着(こうちやく)的〉性格(膠着語)をもっている。これらの特徴は,朝鮮語(例:na‐nɯn〈私は〉 chɛ‐gɯl〈本を〉 ilgɯo〈読みます〉)やモンゴル語,トルコ語(例:oku‐t‐ul‐dı〈よま・せ・られ・た〉)などアルタイ系言語(アルタイ諸語)と共通している。 また日本語は複雑な敬語法にしばられていて,普通形〈たべる〉が尊敬形〈おたべになる〉のように形態的に変化する。…

【ラムステッド】より

…その後,おびただしい研究の発表があるが,それらはすべて数次にわたるアジアの諸地方の研究旅行および滞在の成果である。著述のうち有名なものは,《カルムイク語辞典》《朝鮮語文法》《朝鮮語語源辞書》などであるが,学説として最も注目すべきは,アルタイ諸語の系統論である。たとえその学説にはいろいろの反対があろうとも,その歴史的地位は長く記憶されるであろう。…

※「アルタイ諸語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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