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イディッシュ語 イディッシュゴ

デジタル大辞泉の解説

イディッシュ‐ご【イディッシュ語】

Yiddishインド‐ヨーロッパ語族ゲルマン語派に属する言語。表記にはヘブライ文字を用いる。中世ドイツ語方言を基礎とし、ヘブライ語アラム語スラブ語派などの影響を受けて形成された。もとは中欧・東欧系のユダヤ人が用いたが、現在はイスラエルをはじめ世界各地のユダヤ人によって使用される。イディシュ語

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百科事典マイペディアの解説

イディッシュ語【イディッシュご】

中高ドイツ語(ドイツ語)を土台にし,ヘブライ語を加えた,ユダヤ人の用いる言語。Yiddish。13世紀以後キリスト教徒による迫害を逃れて東欧に移住した人びと(アシュケナジム)の言語としてスラブ語的な要素もとり入れて発達した。
→関連項目アッシュクレツマーシャローム・アライヘムシンガーヘブライ文字

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世界大百科事典 第2版の解説

イディッシュご【イディッシュ語 Yiddish】

9世紀ころ,北イタリアや北フランスからドイツに移住し,13世紀以後キリスト教徒の迫害を逃れてさらに東欧に移ったユダヤ人(いわゆるアシュケナジム)の間で形成され,ヘブライ語とともに全世界のユダヤ人に最も普及した言語。別名ユダヤ人ドイツ語,ユダヤ語。バルカン諸国や中東に居住するスペイン系ユダヤ人(セファルディム)のラディノ語Ladinoをはるかに凌ぐ,約1000万の話し手を持つとされる。その歴史を反映して一種の混合言語であるが,初期(13世紀まで)に接触した中高ドイツ語諸方言が,音韻,文法,語彙の根幹を決定しており,系統的にはゲルマン語派に属する。

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大辞林 第三版の解説

イディッシュご【イディッシュ語】

〔Yiddish ユダヤ語の意〕
中欧・東欧系のユダヤ人の間で話される言語。中高ドイツ語方言にスラブ語(特にポーランド語)・ヘブライ語などが混じって生まれたもので、ヘブライ文字で表記する。ユダヤ人ドイツ語。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イディッシュ語
いでぃっしゅご

中欧、東欧系のユダヤ人が用いてきた言語。イディッシュYiddishは「ユダヤ語」の意。筆記の際にはヘブライ文字で表記する。居住地の言語が訛(なま)って生まれたユダヤ諸語のうちで、もっとも重要な位置を占める。10世紀ないし11世紀の上部、中部ドイツ諸方言を基礎とするが、それにヘブライ語、アラム語などの語彙(ごい)が流入し、さらに14世紀中葉以降はスラブ圏の言語(とくにポーランド語)の強い影響を受けて、独自の発展を遂げた。今日ではドイツ語の近接語とみなされている。使用人口は、一時、1000万以上にも上ったが、現在では激減した。しかしなおイスラエル、ロシア、南北アメリカを中心に、世界各地のユダヤ共同体で用いられている。[上田和夫]

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世界大百科事典内のイディッシュ語の言及

【アシュケナジム】より

…離散のユダヤ人のうち,最初はライン地方のユダヤ人を意味したが,のちドイツ系ユダヤ人とその子孫(他国に移住した者も),および彼らの伝統・文化の総体を意味するようになった。単婚家族を構成しイディッシュYiddish語を使用。アシュケナジムは,セファルディムとともに中世以後のユダヤ人世界を二分した。…

【ユダヤ人】より

…その一部はスペインでの迫害を逃れて移住した人びとであったが,他のかなりの部分は,ハザル王国(ハザル族)の滅亡とともに各地に離散したユダヤ教徒であった。彼らはポーランドなどでは一部で都市商人層を形成していたが,その大部分は農村に住む零細商人で,ハシディズムの影響のもとに,近代にいたっても伝統的な信仰と風俗習慣に固執し続け,イディッシュ語を独自の言語としてもつ民族集団を形成していた。彼らは19世紀後半に帝政ロシアの迫害と貧困を逃れるため大量に西ヨーロッパ諸国,さらにはアメリカへと移住した。…

※「イディッシュ語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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