エナメルペイント(その他表記)enamel paint

デジタル大辞泉 「エナメルペイント」の意味・読み・例文・類語

エナメル‐ペイント(enamel paint)

顔料ワニスに混ぜ合わせて作った塗料。塗膜は滑らかでガラスのような光沢があり、油ペイントに比べて乾きが速い。

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精選版 日本国語大辞典 「エナメルペイント」の意味・読み・例文・類語

エナメル‐ペイント

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] enamel paint )[ 異表記 ] エナメルペント =エナメル〔舶来語便覧(1912)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「エナメルペイント」の意味・わかりやすい解説

エナメルペイント
enamel paint

ワニス着色顔料を練り合わせ,平滑で高い光沢を有する塗膜が得られるように作られた塗料の総称。古くから存在する塗料で,油性エナメルともいう。いろいろ欠点もあるが,はけ塗作業性がよく,金属面,木材面に対する保護性能は,塗装条件によってあまり左右されないので,合成樹脂塗料に比べて失敗が少なく,かつ安価でもあるため,一部で愛用されている。また,天然原料が主体であり,環境をほとんど汚染しないので,欠点を修正し見直そうとする傾向にある。木工品,家庭用に用いられる内部用エナメルは,短油ワニスを使用しているので乾燥が速く,光沢,塗肌は美しいがもろく,耐水性,耐候性に劣る。かつて車両,建築外装用に用いられた外部用エナメルは長油ワニスを使用したもので,弾性,耐水性,耐候性にすぐれているが,現在はあまり使用されない。アルミニウム粉末を混合したものはアルミニウムペイントと呼ばれ,通常長油ワニスを使用する。熱をよく反射し,耐熱性にすぐれているので,石油タンクコンデンサーの外部,鉄塔鉄骨に使用される。
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百科事典マイペディア 「エナメルペイント」の意味・わかりやすい解説

エナメルペイント

単にエナメルとも。ワニスに顔料を加え練ったもの。常温乾燥用エナメルは30分〜12時間で乾燥し,油性ペイントに比べ著しく速い。塗膜は平滑で光沢に富み堅い。焼付け用エナメルは大気中では乾燥がおそく,80〜180℃に加熱して硬化乾燥する。塗膜は堅く,密着性大。木工品,金属製品などの塗装に広く利用。天然原料が主であることから環境負荷の少ない塗料として見直されている。
→関連項目エナメル合成樹脂塗料ペイント

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化学辞典 第2版 「エナメルペイント」の解説

エナメルペイント
エナメルペイント
enamel paint

展色剤として脂肪油のかわりに,油ワニススタンド油を使用するものをいう.その塗膜はなめらかでガラスのような光沢をもつ.一般には,顔料を油ワニスまたはスタンド油と練り合わせたものをボイル油テレビン油または同じ展色剤で希釈して使用する.白色顔料としては亜鉛華,有色顔料としてはべんがら,紺青カーボンブラックなどが使用される.

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エナメルペイント」の意味・わかりやすい解説

エナメルペイント
えなめるぺいんと
enamel paint

油性ワニスやスタンド油に、展色剤として顔料を加えて練ったもの。使用時には溶剤で希釈して適当な粘りぐあいに調製する。その塗膜は滑らかでガラスのような光沢をもつ。ワニスの種類によって自然乾燥用エナメルと、80~150℃に加熱して乾燥する焼付けエナメルとがあり、いずれも短時間で強靭(きょうじん)な塗膜が得られるので、家具や室内の塗装に、また各種金属製品への焼付け塗装に用いられている。

[垣内 弘]

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世界大百科事典(旧版)内のエナメルペイントの言及

【ペイント】より

…特定条件のもとで,特殊な方法で塗装される工業用塗料(たとえば焼付け用)にはコーティングcoatingの語のほうが多く使用されるが,はっきりした区別はない。光沢のあるペイントはエナメルあるいはエナメルペイントともいわれる。狭義には顔料をボイル油で練り合わせた油性塗料をいい,一般にペンキという場合にはこれを指すことが多い。…

※「エナメルペイント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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