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カイザー カイザーKaiser, Georg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カイザー
Kaiser, Georg

[生]1878.11.25. マクデブルク
[没]1945.6.4. アスコナ
ドイツ表現主義の代表的劇作家。初め風刺喜劇を書いていたが,1917年歴史劇『カレーの市民』の上演により注目された。次いで一連の社会的テーマの作品,『朝から夜中まで』 (1916出版,17初演) ,『珊瑚』 (17) ,その続編『ガス・1部』 (18) ,『ガス・2部』 (20) の「ガス3部作」で,現代社会メカニズムのなかにひしがれる人間の姿を描き出した。登場人物の個性的属性をはぎ取ってタイプ化し,モノローグなどの手法を用いているのが特徴。ナチスの弾圧により 38年スイスに亡命。

カイザー
Kayser, Heinrich Gustav Johannes

[生]1853.3.16. ビンゲン
[没]1940.10.14. ボン
ドイツの物理学者。シュトラスブルク大学およびベルリン大学で学ぶ。 H.ヘルツの後任としてボン大学物理学教授 (1894) 。分光学者として知られ,C.ルンゲと共同で,元素スペクトル中の一連の輝線の間に成り立つバルマー公式を拡張し,1883年カイザー=ルンゲの公式を打立てた。またそれに基づいて,地球大気中にヘリウムが存在することを突止めた (95) 。真空中の波数の単位カイザーは彼にちなむ。

カイザー
Kayser, Wolfgang

[生]1906.12.24. ベルリン
[没]1960.1.23. ゲッティンゲン
西ドイツの文学史家。 1950年ゲッティンゲン大学教授。主著『言語芸術作品』 Das sprachliche Kunstwerk (1948) 。

カイザー
Keiser, Reinhard

[生]1674.1.12. トイヘルン
[没]1739.9.12. ハンブルク
ドイツの作曲家。ライプチヒの聖トマス教会付属学校に学び,1694年頃ハンブルクに居を定め,以来ハンブルク・オペラ中心人物として活躍。みずから劇場を経営し,監督,管理,指揮のかたわら,100曲をこえるオペラを作曲。 1728年ハンブルク大聖堂の合唱長をつとめ,カンタータオラトリオなど宗教音楽をも作曲。ドイツ国民オペラを興隆させた功績は大きい。

カイザー
Kaiser

皇帝を意味するドイツ語ロシア語ツァーリと同じくローマのユリウス・カエサルに由来。日本では,特にドイツ皇帝ウィルヘルム2世をこう呼ぶ。

カイザー
kayser

分光学で用いられる真空中での電磁波の波数の単位。記号はK。 1K は 1cm 中の波の数。 1K=1 cm-1 で単位は cm-1 が使われることが多い。単位名は H. G. J.カイザーの名にちなむ。

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百科事典マイペディアの解説

カイザー

ドイツの劇作家。表現主義を代表する。ロダンの彫像に暗示を得た反戦的な《カレーの市民》(1914年)で成功,貨幣経済の非人間性を突いた《朝から夜中まで》をはじめ,機械文明の害悪を風刺するセンセーショナルな作品を次々に発表した。
→関連項目ワイル

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世界大百科事典 第2版の解説

カイザー【Georg Kaiser】

1878‐1945
ドイツ表現主義の劇作家。マクデブルクの商家に生まれ,南米に渡るが病をえて帰国,創作活動を始め,74の戯曲のほか小説,詩などを残した。作品にはストリンドベリウェーデキントシュテルンハイムらの影響が指摘される。旧約聖書の英雄的存在を性欲のとりことなる女に変身させた《ユダヤのやもめ》(1911)で頭角を現し,〈新しい人間〉を追求する反戦劇《カレーの市民》(1914)の発表によって国際的に名を知られるようになった。

カイザー【Heinrich Gustav Johannes Kayser】

1853‐1940
ドイツの物理学者シュトラスブルクミュンヘン,ベルリンの諸大学で学び,1894年からボン大学教授。元素スペクトルに関するバルマーの公式を拡張してカイザー=ルンゲの公式を導くなど,分光学の分野で業績を残した。【阪本 芳久】

カイザー【Wolfgang Kayser】

1906‐60
ドイツの文学研究者。リスボンで教授職にあったが,1950年にゲッティンゲン大学のドイツ文学教授に迎えられて以後,数多くの著作によって文芸学の一派をなした。主著《言語芸術作品》(1948)は,文学作品を成り立たせている個々の要素が構造的に一体をなすものであるという基本理念に立って,文学作品解釈の本道を示した。ほかに《グロテスクなもの》(1957),《ドイツ韻律史》(1960)などの著書がある。【宮下 啓三】

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大辞林 第三版の解説

カイザー【Kaiser】

カイザー【Georg Kaiser】

1878~1945) ドイツの劇作家。表現主義の代表的存在。観念的題材を図式的に構成した。代表作「カレーの市民」「朝から夜中まで」

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世界大百科事典内のカイザーの言及

【皇帝】より

…(2)caesarは本来ラテン語の家名でありながら,アウグストゥス以来皇帝を意味する称号となった。ここから,ゲルマン語では,たとえば現代ドイツ語のカイザーKaiserが,スラブ語でも,たとえば現代ロシア語のツァーリtsar’が生まれた。tsar’称号もまた,imperator称号と同じく中世でビザンティン帝国のbasileus称号と等置されたが,そのtsar’称号を,920年代にはブルガリア人シメオン1世が(先行ブルガリア人支配者の称号khan=汗にかわって),1346年の戴冠式にはセルビア人ステファン・ドゥシャンが(kralj称号にかえて),1547年の戴冠式にはロシア人イワン4世が(先行支配者たちが最初に帯びていたknyaz’(公)称号,のちに帯びるようになったvelikii knyaz’(大公)称号の代りに),それぞれとなえたのは,いずれも,ビザンティン帝国の標榜する世界皇帝理念に対するみずからの態度表明としてであった。…

※「カイザー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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