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カムチャツカ半島 カムチャツカはんとうpoluostrov Kamchatka

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カムチャツカ半島
カムチャツカはんとう
poluostrov Kamchatka

ロシア東部,カムチャツカ地方をなす大きな半島。北北東―南南西方向に延び,西はオホーツク海,東はベーリング海太平洋に面し,南端からは千島列島が連なる。長さ約 1200km。幅は最大 480km,基部は狭く幅約 100km。面積約 37万km2。東側の海岸線は複雑に屈曲するが,西側の海岸線は比較的単調で,海岸平野が広がる。全体的に山がちで,中央部を半島の方向に沿ってスレジンヌイ山脈が延び半島の脊梁をなし,その東をボストーチヌイ山脈が並行して走る。両山脈の間はカムチャツカ川の広い谷で,中央カムチャツカ平野と呼ばれ,農業地帯となっている。ボストーチヌイ山脈と斜交して約 127の火山が弧状に連なり,そのうち活火山は 22を数える。クリュチェフスカヤソプカ火山(4750m),クロノツカヤソプカ火山(3528m)などは特に知られた美しい円錐火山である。これらの火山群は 1996年世界遺産自然遺産に登録。この地帯にはまた間欠泉や温泉が多数湧出している。半島全域は冷涼な季節風気候で,平均気温は 2月-16~-11℃,8月 12~16℃。年降水量 600~1100mm。山地斜面はマツ,モミ,低地はカバ,ニレの森林に覆われる。東岸にはペトロパブロフスクカムチャツキーウスチカムチャツク,西岸にはウスチボリシェレツク,パラナなどの港がある。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

カムチャツカ半島

モスクワとの時差は9時間。米国のアラスカに近い。イテリメンコリャークなど先住民が漁業やトナカイ、毛皮獣の飼育をしていたが、17世紀末からロシアが進出、領土とした。太平洋艦隊の潜水艦基地があり、ソ連末期まで閉鎖地域だった。漁業や金採掘などが主産業。93年にカムチャツカ州から先住民族が多く住むコリャーク自治管区が分離したが、05年10月の住民投票で再統合が決まった。

(2007-07-28 朝日新聞 朝刊 2外報)

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デジタル大辞泉の解説

カムチャツカ‐はんとう〔‐ハンタウ〕【カムチャツカ半島】

KamchatkaКамчатка》ロシア連邦北東部の半島。長さ約1200キロ。ベーリング海オホーツク海とを分ける。近海では漁業が盛ん。中心都市はペトロパブロフスクカムチャツキー環太平洋火山帯の一部を成し、クリュチェフスカヤ山、アバチャンスカヤ山などの火山が多く、1996年に「カムチャツカの火山群」の名称で世界遺産(自然遺産)に登録された。

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百科事典マイペディアの解説

カムチャツカ半島【カムチャツカはんとう】

ロシア極東地方オホーツク海ベーリング海,太平洋を隔てる半島。長さ1200km,最大幅450km,約37万km2。中央山脈と東部山脈が並行し,その間をカムチャツカ川(770km)が北流。
→関連項目オホーツク海千島火山帯時規物語ロパトカ[岬]

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世界大百科事典 第2版の解説

カムチャツカはんとう【カムチャツカ半島 Poluostrov Kamchatka】

アジア大陸北東部の大半島。ロシア連邦のカムチャツカ州に属する。州都はペトロパブロフスク・カムチャツキー。北北東から南南西に延び,南端ロパトカ岬は千島弧最北端のシュムシュ(占守)島に対する。付け根はパラポリスキー地峡(幅100km)で狭くくびれる。長さ1200km,最大幅450km,面積約37万km2。東岸は東山脈が海にせまり,湾入が多いが,西岸はかなりなだらかな海岸である。半島の背骨にあたる中央山脈(最高点3621m)は3000mを超える山がいくつかあり,高峰には氷河がかかる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カムチャツカ半島
かむちゃつかはんとう
Камчатка Kamchatka

ロシア連邦東部にある大きな半島。アジア大陸北東部に位置し、北北東から南南西に長く延びて、西のオホーツク海と東のベーリング海および太平洋とを分けている。長さ1200キロメートル、最大幅450キロメートル、面積約37万平方キロメートル。半島の脊梁(せきりょう)に標高1500~2000メートルの中央山脈(最高峰イチンスカヤ火山Ичинская Сопка/Ichinskaya Sopka 3621メートル)と、これに並行する東部山地が走る。両者の間をカムチャツカ川(長さ約700キロメートル、流域面積約5万6000平方キロメートル)が北東流してカムチャツカ湾に注ぐ。火山が多く、160座を数え、うち活火山は半島最高峰の円錐(えんすい)火山クリュチェフスカヤ火山(4750メートル)ほか28座ある。気候は北東の季節風の影響で、冷涼なモンスーン型。厳冬と冷夏が繰り返し、月平均気温は、2月零下13℃、8月12℃である。年降水量は600~1000ミリメートル。山脈は、高所の万年雪、氷河、ツンドラ地帯を除いては灌木(かんぼく)とシラカンバの樹林で覆われる。漁業と水産加工業が最大の産業で、ソ連の総漁獲量の10%以上を占めた。なかでもタラバガニの産額は世界最大。カムチャツカ川流域の平野は大陸性の乾燥した気候で、半島の主要な農業地帯となっている。ジャガイモや牧草の栽培が行われるほか、クロテン、ホッキョクギツネの毛皮も量産し、ソ連時代は飼育専門のソフホーズ(国営農場)、ソ連解体後は農業企業が設置されている。交通は車も使用されるが、一般に夏季は水上交通、冬季や内陸地帯ではウマ、トナカイ、犬ぞりによっている。
 半島はロシアのカムチャツカ州を構成し、州の人口は35万1300(2003推計)。州都はペトロパブロフスク・カムチャツキー。[小宮山武治・外川継男]

世界遺産の登録

カムチャツカ半島の火山群は1996年および2001年に、ユネスコ(国連教育科学文化機関)により「カムチャツカ火山群」として世界遺産の自然遺産に登録された(世界自然遺産)。[編集部]

住民・歴史

かつて半島の先住民はカムチャダール(イテリメン)、エベンキ、コリヤーク、アレウトなどの諸族であったが、今日では先住民の占める割合は3.5%をわずかに超える程度にすぎない。住民の80%以上はロシア人で、ウクライナ人が7%に達している。ロシア人が初めて進出したのは、1697~99年のコサック隊長アトラソフの探検のときであった。当時半島の最南端には千島列島のアイヌも住み、彼らは蝦夷地(えぞち)から日本製品をもたらし、交易していた。その後1725~30年と33~43年には、ベーリングの2次にわたる探検が行われ、探検隊の派遣は19世紀に入ってからも相次いだ。ロシア人の進出とともに先住民との摩擦も相次ぎ、とくに1731~32年のカムチャダールの反乱、45~56年のコリヤークの反乱などが名高い。当初行政中心地はニジネ・カムチャツクにあったが、1850年には、第二次ベーリング隊により1740年に建設されていたペトロパブロフスクが州都となった。ペトロパブロフスクは太平洋艦隊の本拠地としても重きをなし、クリミア戦争中の1854年には、英仏艦隊の攻撃を撃退した。太平洋艦隊司令部は1860年ニコラエフスク・ナ・アムーレに、72年にはウラジオストクに移された。1923年極東から日本軍をはじめとする外国干渉軍が撤退、この地方にもソビエト政権が樹立された。91年のソ連解体後、ロシア連邦に属する。[外川継男・栗生沢猛夫]

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