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カムフラージュ camouflage

翻訳|camouflage

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カムフラージュ
camouflage

軍事行動,軍事目標を敵から隠蔽,あるいは敵の判断を誤らせるために用いる擬装。第1次世界大戦で航空偵察が登場してから,フランス語の camoufler (変装する) が英語化した。それ以後,ほとんどあらゆる兵士,兵器,軍事目標に迷彩が施され,擬装網がかけられるようになった。迷彩は,軍服,兵器はカーキ色,艦艇は灰色といったように,目標物が背景に溶け込むような色が選ばれたり,だんだら模様を描くもの,あるいは幾何学的な迷彩により,針路,速力などを誤判断させるようなものもある。また,敵を欺くために,模造物がおとりとして使われる。第2次世界大戦中,イギリスではドイツ空軍の攻撃に対して 500に上る模造都市,飛行場,船渠などがつくられた。第2次世界大戦後,特にベトナム戦争においてカムフラージュの技術が進むにつれて,電子工学や赤外線,熱反応などを利用した識別装置が開発された。広義ではにせの電信,電波妨害などもカムフラージュといえる。

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デジタル大辞泉の解説

カムフラージュ(〈フランス〉camouflage)

[名](スル)《「カモフラージュ」とも》
敵の目をくらますために、軍艦・戦車・建造物・身体などに迷彩などを施すこと。また、その迷彩など。偽装。
表面をとりつくろって、人の目をごまかすこと。「失敗をうまくカムフラージュする」

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百科事典マイペディアの解説

カムフラージュ

フランス語で偽装の意であるが,軍事用語としては迷彩などと訳す。兵員,兵器,艦艇,陣地などを,敵の目をくらまして偵察,攻撃を避けるため,周囲の自然に似せて目だたなくすること。

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世界大百科事典 第2版の解説

カムフラージュ【camouflage】

軍隊,兵器,施設,工事などが敵に発見されないようにするために,あるいは軍事的に価値のないものを重要な軍事目標であるかのように見せかけるために用いられる手段,方法であって,偽装ともいう。カムフラージュには目標を偽装用のシートで覆って隠したり,めだたない色と模様の迷彩を施し,背景と調和させて見わけられないようにしたり,その外観をまったく変えてしまうように変装するなどの方法がある。目標が敵に発見されるきっかけとして,その形状,影,色彩,表面からの反射,動きなどがあり,カムフラージュのためには,これらの性質をうまく利用し,敵に気づかれないようにする。

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大辞林 第三版の解説

カムフラージュ【camouflage】

( 名 ) スル
〔カモフラージュとも〕
武器・車両・兵士などに迷彩を施したり、物をとりつけたりして、敵の目をくらますこと。偽装。迷彩。 「木の枝で戦車を-する」
本当のことや本心を悟られないように人目をごまかすこと。 「自らの失敗をたくみに-する」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カムフラージュ
かむふらーじゅ
camouflageフランス語

第一次世界大戦から使われ始めた軍事用語。動物の保護色と同じく、敵の目や写真撮影から、味方の人員、兵器、施設、陣地、航空機、艦艇などの識別、動静の判定を困難にし、敵火による損害を防ぐための工作で、偽装(ぎそう)と迷彩(めいさい)の2種がある。偽装は、周囲の自然の状況や地形、地物にあわせて兵員や兵器に草や木の葉を装着させ、あるいは着色した偽装網をかぶせて全体像をぼかし、敵の目標となることを避ける方法。車両や地上にある航空機、陣地、補給物資などには大型の偽装網をかぶせ草木を装着するが、植物は変色するため人工の着色布片を取り付けた網が用いられる。太平洋戦線で日本軍がしばしば輸送船に樹木を装着して島に偽装したが、これは大規模な一例。
 迷彩は、陸上では兵員に迷彩戦闘服を着せ、兵器には迷彩着色を施す。環境にあわせ、草原では緑、砂漠では褐色、熱帯では緑・黒・褐の混合、雪地では白色などを用いる。艦船では容量、速度、方向を誤判断させるため、不整形模様を側面や上面に描き、航空機では上面を不整形模様に、下面を空色に塗り、敵機からの識別を困難にする。これらに対し、人形や模型を使い、わざと目だたせる工作を逆カムフラージュという。近年、カラー写真、赤外線、レーダー、偵察衛星などの発達により、在来形の偽装、迷彩は効果を失いつつあるが、それらに対抗するための欺瞞(ぎまん)逆カムフラージュが発達しつつある。[寺田近雄]

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