コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

カンムリウミスズメ Synthliboramphus wumizusume; Japanese murrelet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

カンムリウミスズメ
Synthliboramphus wumizusume; Japanese murrelet

チドリ目ウミスズメ科。日本固有種で,全長 24~26cm。夏羽(→羽衣)は頭上に黒い冠羽(→羽冠)があり,後頭部と冠羽の両側が白色。幅広の黒い帯が基部から眼を通って後頸で暗い青灰色の背面に連なる。胸から腹は白い。冬羽では冠羽を欠き,頭頂が灰黒色で,喉が白い。繁殖地は伊豆諸島九州地方大韓民国南部の小島で,伊豆諸島の新島早島鳥島,三重県の耳穴島,福岡県筑前沖の大机島,小机島,柱島などがある。おもに無人島で,岩礁地の岩の割れ目や岩が重なる陰に営巣する。は孵化して数日以内に巣立ちし,親鳥に導かれて数十mの崖上から転がり落ちるように海上に出る。冬は繁殖地周辺から沖合いの海上で暮らし,日本近海から遠く離れることはない。魚食性だが,プランクトン,小型のエビ類なども潜水してとる。生息数は少なく,2012年の報告では全個体数は 5000~1万羽と推定されている。1975年に国の天然記念物に指定された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

カンムリウミスズメ

日本の太平洋、日本海沿岸や朝鮮半島離島で3~5月に繁殖する海鳥。そのうち主要な繁殖地は宮崎・枇榔島や東京・伊豆諸島。繁殖後には北上し、北海道沖やロシア沿海州沖などで夏から秋を過ごすとみられている。環境省レッドリストでは絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大している種)に分類。個体数は種全体で5千~1万羽とされる。

(2017-06-09 朝日新聞 朝刊 山口・1地方)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

カンムリウミスズメ
かんむりうみすずめ / 冠海雀
Japanese murrelet
[学]Synthliboramphus wumizusume

鳥綱チドリ目ウミスズメ科の鳥。全長24センチメートル。背面は黒みのある青灰色で、下面は白色。頭は白色で、顔と冠羽は黒色。太平洋西部の日本と朝鮮半島の近海の離島に繁殖地があり、この類としてはもっとも南に生息する種である。翼を使って潜水し、小魚や小形の甲殻類などを食べる。[柳澤紀夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のカンムリウミスズメの言及

【ウミスズメ(海雀)】より

…雛は綿羽に包まれ,皮下脂肪が豊富で太っている。 日本ではウミガラス(イラスト),ケイマフリ(イラスト),マダラウミスズメ,ウミスズメ,カンムリウミスズメ(イラスト),ウトウ(イラスト),エトピリカ(イラスト)の7種が繁殖し,カンムリウミスズメを除いた6種の繁殖地は北日本に限られている。カンムリウミスズメだけは暖流海域に限って生息している。…

※「カンムリウミスズメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

カンムリウミスズメの関連キーワードウミスズメ(海鳥)門川(町)沖の島小屋島鈴島

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

カンムリウミスズメの関連情報