ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウミスズメ」の意味・わかりやすい解説
ウミスズメ
(2) Alcidae; auks チドリ目ウミスズメ科の鳥の総称。全長 15~45cmで,絶滅したオオウミガラスを含むと 11属 25種からなる。全身の羽色は黒褐色か黒褐色と白色のものが多いが,一部の種では灰青色や黄白色である。また,生殖羽の時にだけ嘴や頭部に美しい突起物や飾り羽を生じる種もいる。胴体は太く,全体にずんぐりしている。すべて北半球の北部海域に生息し,潜水してイカや魚類,甲殻類,プランクトンなどをとる。潜水時は翼で推進力を得,蹼(みずかき)で舵をとる。繁殖期以外に上陸することはない。日本近海にはヒメウミスズメ Alle alle,ウミガラス,ハシブトウミガラス Uria lomvia,ウミバト,ケイマフリ,ウトウ,ツノメドリ,エトピリカ,マダラウミスズメ Brachyramphus marmoratus,ウミスズメ,カンムリウミスズメ,エトロフウミスズメ Aethia cristatella,シラヒゲウミスズメ A. pygmaea,コウミスズメ A. pusilla,ウミオウムの 15種が分布し,うち 7種が繁殖している。なお,(2)のうち特に全長 20~25cmの小型のものにかぎってウミスズメということもある。日本近海に分布する種では,上記のうちマダラウミスズメ以下の 7種がこれに相当する。
ウミスズメ
Lactoria diaphana
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