キー(その他表記)key

翻訳|key

デジタル大辞泉 「キー」の意味・読み・例文・類語

キー(key)

かぎ。「車のキー
問題などを解決する手掛かり。物事を理解するうえで、最も重要な部分。「キーポイント」
ピアノオルガンなどで、音を出すために指で押す部分。けん鍵盤けんばん
タイプライターコンピューターなどで、文字や記号を印字したり入力したりするための指で押す部分。「キーパンチャー」
音楽で、調のこと。「キーを上げる」
[類語](1錠前南京錠合い鍵スペアキーマスターキー箱錠掛け金かんぬき解錠施錠ロックシリンダー錠/(2ヒント

キー(key/cay)

サンゴ礁や中州のような、高さのない小島。フロリダキーズ諸島のものが有名。

キー(Χ/χ/chi)

カイ

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精選版 日本国語大辞典 「キー」の意味・読み・例文・類語

キー

  1. ( [英語] key )[ 異表記 ] キイ
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 指先や手で押したりたたいたりする装置。
      1. (イ) ピアノ、オルガン等の鍵盤楽器や吹奏楽器の、音を出すために指でたたいたり、押したりする部分。鍵(けん)
        1. [初出の実例]「洋琴(ピヤノ)を弾ずると云ふよりはただ鍵(キー)を弄(もてあそ)ぶ響が聞えたが」(出典:あめりか物語(1908)〈永井荷風〉長髪)
      2. (ロ) (イ)のように、いくつも同じ種類のものが並んでいて、それを断続的に指でたたいたり押したりするもの。たとえば、タイプライターや計算器、コンピュータなどの、印字や計算、入力のために指でたたいたり押したりする部分。
        1. [初出の実例]「非人間のそれこそ全くの事務的でなければやりきれぬとしたら、キイをたたいて出した方がいい」(出典:ブラリひょうたん(1950)〈高田保〉未完成発明)
      3. (ハ) 電信を発信するために断続的に電気を通ずるための装置。また、起爆装置などで、ほんの短い間電気を通ずるためのスイッチ。電鍵(でんけん)
        1. [初出の実例]「指頭(しとう)発火電池のキイにふるれば」(出典:愛弟通信(1894‐95)〈国木田独歩〉大連湾進撃)
    2. (錠をあけるための)かぎ。
      1. [初出の実例]「由香子は、キイを廻しながら淋しい顔をした」(出典:若いセールスマンの恋(1954)〈舟橋聖一〉二)
    3. 問題となっていることがらの解決や物事の理解のために、重要な手がかりとなるもの。かぎ。
      1. [初出の実例]「君の恋愛は君の本性の真を啓(ひら)く鍵(キイ)だった」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋)
    4. 音楽で、ハ調、ト調などの調のこと。
      1. [初出の実例]「アコージョンで伴奏したが、固くなっていたのか、イントロのキーを間違えて、みんなハッとなる」(出典:夢声戦争日記〈徳川夢声〉昭和一七年(1942)一一月三日)
    5. コンピュータで、データ処理をする場合、データを分類するためにデータ、あるいはデータの集まりであるレコードに割り当てられた番号。
  3. [ 2 ] 〘 造語要素 〙 ( 他の外来語と複合して用いる ) 重点のあるもの。基本、中心となるもの。「キー‐ポイント」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キー」の意味・わかりやすい解説

キー
きー
key

歯車やベルト車などのように軸とともに回転する機械部品を回転軸に固定させるための機械要素の一つ。軸とボスboss(車輪の中央の肉厚となっている部分。軸の通る穴があいている)の両方にまたがった長方形断面の溝に挿入して用いられる。長方形の棒状で、材料は軸よりも硬い硬鋼でつくられる。キーはねじりにより主として剪断(せんだん)応力を受ける。

(1)くらキー 軸の丸みにあわせてキーの下面を円弧状に削って打ち込むようにしたもの。軸に歯車などを取り付けるのに用いられるが、軸に加工をしないで打ち込みの摩擦力だけでトルク(回転力)を伝えるので大きな力を伝えるところには用いられない。

(2)平キー 軸の表面をすこし平らに削った面と接触させるようにしたキーで、くらキーよりも大きな力を伝えるのに用いられる。

(3)平行キー 上下左右ともに平行につくられたキーで、もっともよく使用されている。軸とボスの両方にキー溝を設けてはめ込むもので、キーを抜き取るときに便利なようにねじ用穴を設けたものと設けていないものがある。キー溝の寸法許容差によって滑動形、普通形、締込み形の3種類がある。滑動形とは、ボスが軸上を動けるようにするときに用い、以前は、滑りキー、あるいはフェザーキーとよばれていた。普通形は、あらかじめキーを軸のキー溝にはめておき(すきまばめ)、これにボスをはめ込む方式で、以前は並み級とよばれた。締込み形は、キーを軸に固くはめておき(中間ばめ)、これにボスをはめ込むもので、以前は精級とよばれた。

(4)接線キー 反対勾配(こうばい)のキーを2個あわせて打ち込むもの。大きな力を伝達する場合に都合がよい。

(5)半月キー 形が半月形をしているキー。軸にテーパーがついている場合などに便利である。しかし軸に深く溝をつけるので軸の強度が落ち、弱くなる。あまり力の加わらないところに用いられる。

(6)勾配キー キーの上面に勾配をつけたキーで、軸にボスをはめておいて、後からキーを打ち込んで固定する。これには、取り外しを容易にするための頭(突起)付のものと、頭のないものがある。

[中山秀太郎・清水伸二]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キー」の意味・わかりやすい解説

キー
Key, John

[生]1961.8.9. オークランド
ニュージーランドの政治家,実業家。首相(在任 2008~ )。フルネーム John Phillip Key。1983年にカンタベリー大学を卒業し,商学士号を取得。デービッドロンギ首相率いるニュージーランド労働党政権がニュージーランド・ドルの相場規制を緩和すると,ウェリントンで,オーストラリア系金融機関エルダース・マーチャントファイナンスの外貨トレーダーとなった。1988年にオークランドに開設された信託銀行バンカーズ・トラストに移り,1995年からは投資銀行メリル・リンチ・アンド・カンパニーのシンガポール,ロンドン,シドニーの支店で国際為替相場やヨーロッパの債券,金融派生商品取引部門の責任者を務めた。リスク処理の手腕を買われ,1999年にニューヨークの連邦準備銀行が後援する業界団体ニューヨーク外国為替市場委員会 FXCの一員となった。ハーバード大学で経営研究課程を履修。2001年にニュージーランド議会選挙に国民党から立候補するため帰国し,翌 2002年,オークランドのへレンズビル選挙区で過半数をわずかに上回る得票で初当選した。3年後にも再選され, 2006年11月,退任するドン・ブラッシュ党首の後継に選出された。新党首として教育と減税に力を入れ,国民党の活性化をはかった。2008年11月8日の選挙で国民党がヘレン・クラーク率いる与党労働党を破り,キーは首相に就任した。

キー
Key, Valdimer Orlando, Jr.

[生]1908.3.13. テキサスオースティン
[没]1963.10.4. マサチューセッツ,ケンブリッジ
アメリカの政治学者。シカゴ大学で博士号取得後,ジョンズ・ホプキンズ,アラバマ,エール,ハーバードの各大学教授,アメリカ政治学会会長を歴任。投票行動論や圧力団体論など政治過程論の分野で大きな影響を与えた。当時のいわゆる「行動論政治学」の代表的論者。主著『政治,政党,圧力団体』 Politics, Parties and Pressure Groups (1953) 。

キー
Key, Francis Scott

[生]1779.8.1. メリーランドフレデリック
[没]1843.1.11. メリーランド,ボルティモア
アメリカの法律家,弁護士。アメリカ国歌『星条旗』 The Star-Spangled Bannerの作者。 1814年作詞,『ボルティモア・パトリオット』紙に公表,民衆と陸海軍に広く流布し,1931年連邦議会が国歌に制定。

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改訂新版 世界大百科事典 「キー」の意味・わかりやすい解説

キー
key

円形断面の軸に歯車あるいはベルト車などの軸とともに回転する部品を固着するために用いられる機械要素。両者の間に差し込む一種のくさびであり,軸と軸穴部の両方,または軸穴部のみに溝(キー溝)を設け,これにキーを挿入する。最もよく利用されるのは,軸と軸穴部の溝にまたがって挿入する角形の沈みキーで,これにはあらかじめ軸のキー溝にキーをはめてから軸穴部を押し込む植込みキーと,軸穴部を軸にはめた後にキーを打ち込む打込みキーとがある。軸穴部のみにキー溝を設けるものには,軸の一部を平らにしておいて用いる平キー,逆にキーのほうに軸と合うようにくぼみを設けるくら(鞍)キー(サドルキーともいう)などがある。打込みキー,平キー,くらキーでは,抜くときに便利なように頭を付けたもの(頭付きキー)もある。このほか,半月形をした半月キー,円筒状の丸キーなども用いられる。

 なお,キーではこう配を付けるものが多いが,これをこう配キーといい,これに対してこう配のないものを平行キーと呼ぶ。
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音楽用語ダス 「キー」の解説

キー [key]

調性のこと。大きく分けて「明るい」メジャー(長調)と「暗い」マイナー(短調)の二つに分類できる。実際にその曲が明るいか暗いかはリズムやメロディにも依るので調性だけではなかなか判断できない。楽譜上ではト音記号やヘ音記号の後に付けられるシャープやフラットの数で指示される(調号、調子記号)。ただし、同じ数の調号でも長調の場合と短調の場合がある(平行調)ので、曲想などで判断しなければならない。ハ長調やイ短調、GメジャーやFマイナー、またはC durやE mollという呼び方で分類される。

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百科事典マイペディア 「キー」の意味・わかりやすい解説

キー(音楽)【キー】

音楽用語として鍵盤(けんばん)楽器の鍵,またオーボエ,フルートなどの管楽器の鍵(管側孔の開閉装置)。鍵盤楽器の白鍵,黒鍵という区別は,楽器によって逆のものもある。転じて調のこと。〈キーを変えて歌う〉などという。

キー(機械)【キー】

歯車などを軸に固定するのに使う細長い棒状の機械要素。一種の楔(くさび)で,軸と軸穴部に切った両方の溝にまたがって挿入する沈みキーが代表的。より強力な結合にはスプラインを使用。
→関連項目

キー

米国の政治学者。ハーバード大学教授(1949年―1951年)。米国政党政治の研究で著名。実証的・記述的な学風をもつ。主著《政治・政党・圧力団体》《南部の政治》《アメリカ州政治序説》《世論とアメリカ民主政》。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「キー」の解説

キー

キーボードのボタン配列されているひとつひとつのボタンのこと。文字を入力したり、機能を実行したりするときなどに利用される。データの見出しデータベース内のデータの見出しになるもの。主にフィールドの項目がキーになることが多い。データベース

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