日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ケーリー(Sir George Cayley)
けーりー
Sir George Cayley
(1773―1857)
イギリスの航空先覚者。ヨークシャー、スカーバラに生まれる。近代の固定翼飛行機の基礎を築く着想による模型飛行機をつくっている。揚力、抗力、推力、重量の四つの力による飛行の概念を把握し、主翼に曲面を用い、主翼の上反角で横安定を得、尾翼を安定と操縦に役だてることを考えていた。有人グライダーの実験や飛行船の設計も行い、航空の胎動に1世紀近く進んだ先駆者であったが、富裕な准男爵であったために、在世中は素人(しろうと)の道楽としかみなされなかった。
[佐貫亦男]
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