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ゲウェーレ

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百科事典マイペディアの解説

ゲウェーレ

ゲルマン法において,物に対する支配権(物権)の権原として認められた人と物との一定の外部関係。動産においては所持,不動産にあっては用益にあるとされた。占有と称されるが,ローマ法のポッセシオが本権(物権)から独立し,対立するのとは異なる。
→関連項目ゲルマン法

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世界大百科事典 第2版の解説

ゲウェーレ【Gewere[ドイツ]】

ゲルマン法見られる,物支配を表現する唯一の法的概念である。原意は〈着装〉であり,転じて,物の現実的な支配を意味する。このため,〈装有〉とでも訳しえよう。それに相当する英語,フランス語の〈シージンseisin〉〈セジヌsaisine〉はともに〈把握〉が原意であり,装有と共通するものがある。 自然経済社会の法秩序では,人は自身の物を,動産では握り,不動産では収益する。つまり,物支配はつねに直接の現実的支配である。

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世界大百科事典内のゲウェーレの言及

【占有】より

…そして占有者は占有を妨害されたときはこれを排除しうるとするように,占有をそのような効果の法的な根拠としての側面からみるとき,これを占有権とよんでいる。沿革的には,ローマ法の観念的な所有権に対する事実的支配としてのポセシオpossessio(ラテン語)および物権を事実的支配の下にみるゲルマン法のゲベーレGewere(ドイツ語)に由来している。 占有は物の事実的な支配状態と定義されているが,物を直接に所持していない場合にも占有が認められる場合がある。…

【知行】より

…自分に知行すべき由緒があるのなら,証拠を添えて訴えよ〉という判決が下された例があるが,これは自力で権利の実現(知行の取戻し)を行う(自力救済)ことが原則上禁止されていたことのあらわれであって,上述した現行民法の占有訴訟が本権と切りはなして扱われたのと同じではない。 他方,知行は,権利と占有の未分離な所有形態を示す中世ドイツのゲウェーレGewere(フランスではセジヌsaisine)に似たものとする学説もある。たしかに上述の〈知行すべき由緒〉といういい方からもわかるように,知行の場合にも権利と占有は密着しているから,Gewereの体系と共通のものがみられるが,Gewereという言葉そのものは,国制上の一定の法的地位を表示するテクニカルタームであって,裁判においても,だれがその地位をもっているか,が問題にされるのに対し,知行は,〈職〉に伴う職務と権益を自分のものにする,という事実上の行為ないし状態を指す言葉で,自分のものにすべき対象(地位)たるGewereに対応するのはむしろ〈職〉であり,〈知行〉は〈Gewereをもつ〉の〈もつhaben〉に相当するといってもよい。…

【知行】より

…自分に知行すべき由緒があるのなら,証拠を添えて訴えよ〉という判決が下された例があるが,これは自力で権利の実現(知行の取戻し)を行う(自力救済)ことが原則上禁止されていたことのあらわれであって,上述した現行民法の占有訴訟が本権と切りはなして扱われたのと同じではない。 他方,知行は,権利と占有の未分離な所有形態を示す中世ドイツのゲウェーレGewere(フランスではセジヌsaisine)に似たものとする学説もある。たしかに上述の〈知行すべき由緒〉といういい方からもわかるように,知行の場合にも権利と占有は密着しているから,Gewereの体系と共通のものがみられるが,Gewereという言葉そのものは,国制上の一定の法的地位を表示するテクニカルタームであって,裁判においても,だれがその地位をもっているか,が問題にされるのに対し,知行は,〈職〉に伴う職務と権益を自分のものにする,という事実上の行為ないし状態を指す言葉で,自分のものにすべき対象(地位)たるGewereに対応するのはむしろ〈職〉であり,〈知行〉は〈Gewereをもつ〉の〈もつhaben〉に相当するといってもよい。…

※「ゲウェーレ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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