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アメリカの古生物学者。裕福なクェーカー教徒の子としてフィラデルフィアに生まれる。幼時から動物や化石に興味を示し、18歳のころ初めての論文を発表した。青年時代の数年をヨーロッパで学び、1864年に帰国してハーバーフォード大学教授となる。1867年辞職してニュー・ジャージー州に移り、資産で暮らしながら研究に打ち込んだ。1875年遺産を相続したが鉱山株に投資して失敗、1889年からはペンシルベニア大学教授となった。1895年アメリカ科学振興会会長に選出される。専門は現生魚類、現生両生・爬虫(はちゅう)類、化石脊椎(せきつい)動物の3分野にわたり、論文の総数も1400に及んだ。アメリカ西部各地でのマーシュとの恐竜発掘競争や、進化に関する収斂(しゅうれん)の法則(1866)、非特殊化の法則(1870)、躯体(くたい)大化の法則(1880)など諸法則の提唱者として著名である。アメリカ魚類・爬虫類学者協会の科学機関誌は彼を記念して『コーピア』と名づけられた。
[小畠郁生]
アメリカの古脊椎動物学者。フィラデルフィアのクエーカー教徒の商人の家に生まれ,夏休みの農場体験から自然史学に志す。スミソニアン博物館などにも入ったが,莫大な遺産で気ままに研究し,北アメリカの脊椎動物の研究から,その化石の研究に専念するようになる。アメリカ西部の開拓,鉄道の発達とともに巨大な恐竜化石などを多数発掘し,それらを研究して多数の著作を残した。その過程で,マーシュOthniel Charles Marsh(1831-99)と競争,論争したことは有名。遺産がなくなり,膨大なコレクションを博物館に売ったが,1889年にペンシルベニア大学教授となり,終生在任。アメリカの指導的な進化論者,ネオラマルキストとしても活躍し,獲得形質の遺伝を強調,定向進化を唱えた。
→コープの法則
執筆者:清水 大吉郎
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