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サールナート Sārnāth

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

サールナート
Sārnāth

インド北部,ワーラーナシの北 6kmにある仏教遺跡。鹿野苑 (ろくやおん) Migadāyaとも称する。釈迦が初めて説法を行なった転法輪聖地。 1908~28年に行なわれた調査で多くの祠堂,塔,僧院などの存在が明らかとなった。ダルマラージカ・ストゥーパはアショーカ王時代に基礎を置いている。その近くから見出されたアショーカ王石柱の柱頭は4頭の丸彫の獅子からなり,インド国旗に描かれている。グプタ朝のダメク・ストゥーパなどもある。

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百科事典マイペディアの解説

サールナート

インド北東部,ウッタル・プラデーシュ州にある仏跡地。釈迦が初めて仏法を説いた鹿野苑(ろくやおん)に当たる。仏塔や僧院が多く造営され,四大仏跡の一つとして仏教徒巡礼が行われ,12世紀末まで繁栄した。

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世界大百科事典 第2版の解説

サールナート【Sārnāth】

北インドのワーラーナシーの北6kmにあり,釈迦が初めて説法した聖地として四大仏跡の一つに数えられている。漢訳仏典では鹿野苑(ろくやおん)。発掘の結果,アショーカ王(前3世紀中葉)の頃から12世紀までの遺址と多数の彫刻が出土し,ダルマラージカー塔と根本精舎を中心にグプタ時代に最も栄えたことが明らかになった。また東方に現存するダーメーク塔は,高さ約42m,基部の直径約28mあり,グプタ時代の貴重な例である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サールナート
さーるなーと
Sarnath

インド北部、ワーラーナシ(ベナレス)市郊外にある仏教遺跡。サールナートはシャーランガ・ナータという菩薩(ぼさつ)名の転訛(てんか)といわれ、漢訳仏典の鹿野苑(ろくやおん)のことで、鹿(しか)が多く住んでいたのにちなんで名づけられたものと思われる。ここは、ブッダガヤで釈尊が成道(じょうどう)して最初に訪れ、5人の比丘(びく)に説法した所、つまり初転法輪(しょてんぼうりん)の地として名高い。今日ではダメーク・ストゥーパ(高さ43.6メートル)をはじめグプタ朝の僧院址(し)が発掘されたままの状態で残り、遺跡に隣接した博物館にはアショカ王建立の柱頭ライオン像や、グプタ朝の初転法輪を表した有名な仏陀(ぶっだ)像をはじめ、多くの石像が陳列されている。また1931年に建立された寺院には日本の野生司香雪(のうすこうせつ)(1885―1982)の筆になる仏伝の壁画がある。[永井信一]

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世界大百科事典内のサールナートの言及

【インド美術】より

…古代後期は,グプタ朝の繁栄を背景にインド古典文化が高揚し,造形美術の面でも古典様式の完成をみた時期である。仏教美術では仏像制作に重点がおかれ,マトゥラーとサールナートとの二大工房において,高い精神性をそなえた理想美の典型ともいうべき仏像が成立した。一時停滞していた西インドの石窟造営は5世紀後期から再び盛んになり,壁画や彫刻で華麗に飾られたアジャンターその他の石窟が出現した。…

【巡礼】より

…しかし,その目的はほぼ共通していて,善を積み穢をぬぐいはらうこと,現世的な御利益を願うことの二つである。巡礼の対象となる聖地は,河川・海など水に臨むところ(ガンガー(ガンジス),ヤムナー両川の交わるプラヤーガ,すなわち現アラーハーバード),山岳・森林など人里離れたところ(ヒマラヤ山中のバドリーナートBadrīnāth),宗教・宗派の神・先師のゆかりの地(釈迦がはじめて法を説いたサールナート)などである。巡礼は個人や家族単位でも行われるが,居住地域や職場の有志のグループ,特定の教団の信徒団体などにより集団的に行われる場合も多く,現今ではバスを借りきり,特別列車を仕立てることも多い。…

※「サールナート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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