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シチェドリン Shchedrin, Nikolai

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シチェドリン
Shchedrin, Nikolai

[生]1826.1.27. トベーリ
[没]1889.5.10. ペテルブルグ
ロシアの風刺作家。本名 Mikhail Evgrafovich Saltykov。旧貴族の家に生れ,少年時代から旧家の専制主義と地主の横暴ぶりを目撃して育ち,ツァールスコエ・セローの学習院 (リツェイ) を卒業,官界に入った。 M.ペトラシェフスキーとの交わりと,フランス空想社会主義,とりわけ C.フーリエへの興味が彼の政治観を育てた。最初の小説『矛盾』 Protivorechiya (1847) ,『もつれた事件』 Zaputannoe delo (48) が当局にとがめられ,ビャトカに追放されたが,1856年釈放されると流刑地での印象を『県の記録』 Gubernskie ocherki (57) にまとめ官僚主義を風刺した。その後『同時代人』『祖国の記録』誌の編集に参加し,革命的民主主義の潮流の中心メンバーとなった。その他の作品『ある市の歴史』 Istoriya odnogo goroda (70) ,『ゴロブリョーフ家の人々』 Gospoda Golovlëvy (76) ,『僻地の旧習』 Poshekhonskaya starina (89) 。

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百科事典マイペディアの解説

シチェドリン

ロシアの作家。本名サルトティコフMikhail Evgrafovich Saltykov。サルティコフ=シチェドリンとも呼ばれる。トベリ県の地主の出身で,長く地方官吏生活を送り,その後専制政治を批判する急進的な立場から,編集者,作家として活動した。グロテスク手法をまじえた強烈な風刺文学の傑作が多く,《県の記録》(1857年),《ある市の歴史》(1870年),《ゴロブリョフ家の人びと》(1875年―1880年),《僻地の旧習》(1889年)などで,農奴制と官僚主義機構を痛撃した。

シチェドリン

ロシアの作曲家。1950年−1955年生地のモスクワ音楽院で作曲家Y.A.シャポーリン〔1887-1966〕らに学ぶ。1955年,卒業作品《ピアノ協奏曲第1番》(1954年)のソロを自ら務め,作曲家・ピアノ奏者としてデビュー。保守的なソビエト作曲界にあって無調(無調音楽参照)や音列技法を取り込んだ斬新(ざんしん)な作品を発表し,西側にも早くから知られた。1964年−1969年母校教授。現在はミュンヘン在住。ビゼーの音楽による《カルメン組曲》(1967年),《アンナ・カレーニナ》(1972年)などの才気あふれるバレエ音楽のほか,代表作に《ピアノ五重奏曲》(1952年),《管弦楽のための協奏曲第2番・鐘》(1967年),ピアノ曲《24の前奏曲とフーガ》(1963年−1970年),日本で初演された管弦楽曲《ホロボディ(輪舞)》(1989年),友人ロストロポービチの委嘱による《チェロと管弦楽のためのソット・ボーチェ協奏曲》(1994年)などがある。夫人は名バレリーナのプリセツカヤ。→ポクロフスキー

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ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)の解説

シチェドリン

モスクワ音楽院にてユーリ・シャポーリンに師事。交響曲第1番などが評価されて作曲家としての地位を得る。音楽院時代から活動初期にかけてはスターリン体制の絶頂期にあり、所謂「社会主義リアリズム」路線の影響を ...続き

出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

シチェドリン【Nikolai Shchedrin】

1826‐89
ロシアの作家,評論家。本名はサルティコフMikhail Evgrafovich Saltykov。サルティコフ・シチェドリンSaltykov‐Shchedrinとも呼ばれる。厳しい検閲のもとで,直接的表現を控えた〈イソップの言葉〉による寓意と風刺を駆使して,農奴制ロシアの政治的腐敗と不正を鋭くえぐり出した作品が多い。かつてプーシキンも学んだリツェイ(貴族の子女のための学校)を卒業後,空想的社会主義に触発されて書いた《こみ入った事件》(1848)が当局を刺激して,ビャトカへ8年間流刑の身となった。

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