ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プリセツカヤ」の意味・わかりやすい解説
プリセツカヤ
Plisetskaya, Maya
[没]2015.5.2. ドイツ,ミュンヘン
ロシアのバレリーナ。フルネーム Maya Mikhailovna Plisetskaya。1943年ボリショイ・バレエ学校を卒業して,ボリショイ・バレエ団に入団。デビューの年から次々と成功を収めて 1945年プリマ・バレリーナに昇進,『白鳥の湖』のオデットのポル・ド・ブラ(腕の動き)の優雅さと,オディールの魔性を踊り分け絶賛を得た。あたり役はほかに『バフチサライの泉』のザレマ,『眠れる森の美女』のオーロラ姫,『スパルタクス』のエイジナ,『カルメン組曲』のカルメンなど。1970年代後半からは小グループを編成して世界各地をコンサート形式で巡演,モーリス・ベジャールの『イサドラ』,ローラン・プチの『ばらの死』など新作バレエを踊った。また振り付けも手がけ,バレエ版『アンナ・カレーニナ』(1972),『かもめ』(1980)を自作自演した。ボリショイ劇場の教師アサフ・メッセレルの姪にあたり,夫は作曲家のロディオン・シチェドリン。1949年ブダペスト民主青年国際コンクール金賞,1959年ソビエト連邦人民芸術家の称号を受け,1962年アンナ・パブロワ賞,1964年レーニン賞,1967年レーニン勲章,2006年高松宮殿下記念世界文化賞を受けた。名実ともに世界のプリマとして活躍した。(→バレエ)
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