ショーソン

デジタル大辞泉 「ショーソン」の意味・読み・例文・類語

ショーソン(〈フランス〉chausson)

スリッパの意》楕円形の生地にジャムなどの具材をのせて、半月形に包み、焼き上げたパイ。

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百科事典マイペディア 「ショーソン」の意味・わかりやすい解説

ショーソン

フランスの作曲家。パリに生まれる。法学の博士号をとったのち24歳でパリ音楽院に入学,初めて正式に音楽を学ぶ。マスネーとC.フランクに師事し,フランクは生涯の師となった。また1879年−1880年,ミュンヘンでR.ワーグナーの作品を聴き,強い影響を受けた。フランクを慕って集まったダンディデュパルクなどと交友を深める一方,サン・サーンスが組織した国民音楽協会の書記を引き受け,近代フランス音楽の発展に力を注いだ。不慮の事故により44歳で早世ドビュッシーなどとともに将来を嘱望されたその道程は志半ばで絶たれた。代表作として,独唱と管弦楽のための《愛と海の詩》(1882年−1890年),《交響曲・変ロ長調》(1889年−1890年),ともにイザイエに献呈された《ピアノ,バイオリン弦楽四重奏のための協奏曲》(1891年)とバイオリンと管弦楽のための《詩曲》(1896年)などが知られる。
→関連項目アルベニスチューダー

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ショーソン」の意味・わかりやすい解説

ショーソン
しょーそん
Ernest Chausson
(1855―1899)

フランスの作曲家。パリ生まれ。法律を学んだのち、24歳からパリ音楽院のマスネのクラスで作曲を学び、フランクにも師事した。1886年以後はフランスの器楽音楽の振興を主目的とした国民音楽協会の書記をダンディとともに務める一方、精力的に作曲活動を行った。ミュンヘンとバイロイトでワーグナーの楽劇に接して強い印象を受け、約10年の歳月をかけてオペラ『アルテュス(アーサー)王』(1886~95)を完成した。また唯一の交響曲変ロ長調(1889~90)、バイオリンと管弦楽のための『詩曲』(1896)、管弦楽伴奏の歌曲『愛と海の詩』(1882~90)、ピアノ、バイオリン、弦楽四重奏のための『コンセール』(1889~91)など、彼の代表的作品には、特有の繊細な感性と憂愁を秘めた叙情性が色濃く表れており、フランス・ロマン主義とドビュッシーらの印象主義をつなぐ位置にある。自転車事故により44歳で没した。

[美山良夫]

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改訂新版 世界大百科事典 「ショーソン」の意味・わかりやすい解説

ショーソン
Ernest Amédée Chausson
生没年:1855-99

フランスの作曲家。24歳よりパリ音楽院でマスネーに作曲を学び,のちにフランクに師事。サン・サーンス,デュパルク,ダンディ,フォーレらと親交を結び,国民音楽協会の活動に書記として参加した。事故のため44歳で生涯を閉じる。フランク,ワーグナーの影響を受けるが,彼の繊細な感性は歌曲,室内楽に本領を発揮した。代表作にはバイオリンと管弦楽のための《詩曲》(1896)がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ショーソン」の意味・わかりやすい解説

ショーソン
Chausson, Ernest Amadée

[生]1855.1.21. パリ
[没]1899.6.10. リメー
フランス近代の作曲家。 C.A.フランクの弟子で,「国民音楽協会」に入り,協会のために活躍。フランクとワーグナーに傾倒。その影響と,生来抒情性と美しい旋律がみごとに結集して,『愛と海の詩』『温室』などの抒情的歌曲が生れた。また器楽では,バイオリンと管弦楽のための『詩曲』が,甘美で詩情豊かな抒情性のゆえに,今日でもよく演奏される。そのほか,『交響曲変ロ長調』や『バイオリン,ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲』などがある。

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ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者) 「ショーソン」の解説

ショーソン

フランスの作曲家。1855年パリに生まれ、経済的不自由のない環境で育てられる。家庭教師の影響で絵画に興味を持ち、展覧会や演奏会に通い始める。また、15歳の頃からサロンに出入りしシューベルト、シューマン ...続き

出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報

世界大百科事典(旧版)内のショーソンの言及

【パイ】より

…ここに小麦粉を加えて軽く合わせ,台の上に移して練り合わせ,ねかせておく。
[パイの種類]
 折込みパイ生地の菓子には,焼いた生地を3層ほど重ね,その間にクリームやジャムをはさみ,上に粉砂糖などで飾ったミルフイユmille‐feuilleや,楕円形に切った生地に果物やジャムをのせて半分に折って焼いたショーソンchausson,断面がハート形になるように生地を巻き込んで小口から薄切りにして焼いたパルミエpalmier,木の葉形にしたリーフパイ,生地を円錐状の型に巻いて焼き,クリームを詰めるコルネcornet à la crèmeなどがある。また即席の折込みパイ生地を使ったものとしては,シナモンで香りづけしたリンゴの砂糖煮を詰めたアップルパイが代表的である。…

※「ショーソン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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