精選版 日本国語大辞典 「シンクロトロン」の意味・読み・例文・類語
シンクロトロン
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荷電粒子(電子・イオン)の円形加速器の一種.サイクロトロンでは,向き合った2個のD型の加速空洞に上下方向から磁場をかけて,荷電粒子加速とともに半径が大きくなる円形軌道を走らせるが,シンクロトロンでは,一定半径の円形(リング)に加速管と多数の偏向電磁石,高周波加速空洞を配置して,偏向電磁石により荷電粒子の軌道を曲げ,高周波加速空洞にクライストロンから高周波エネルギーを供給して加速する.高エネルギー大型施設では,電磁石,加速空洞ともに超伝導のものが用いられることが多い.電子シンクロトロンと重イオン・シンクロトロンに大別される.前者の場合,前段加速器の段階で光速近くまで加速されているので,主リング上の回転周波数はほとんどかわらないが,後者では,加速とともに高周波電場の変調が必要である.高エネルギーに達したときの軌道放射によるエネルギー損失は,軌道曲率半径の1乗および粒子静止質量の4乗に反比例するので,電子を加速する場合は莫大なエネルギーを補給するとともに,曲率半径を大きくする必要がある.わが国の高エネルギー加速器研究機構の電子シンクロトロンTRISTAN(32 GeV)直径960 m(1995年実験終了),欧州合同原子核研究機関CERNのLEP-Ⅱ(104 GeV)直径8500 m(2000年実験終了)のように大型であった.陽子シンクロトロンではアメリカのフェルミ研究所のTEVATRON(1 TeV)直径2000 m,2008年に運転を開始したCERNのLHC(7 TeV)直径8500 m がもっとも高エネルギーの施設である.重イオンシンクロトロンとしては,裸の金の原子核まで加速できるブルックヘブン国立研究所のRHIC(100 GeV/核子)直径1200 m が知られている.これらの大型施設は,すべて衝突型であって素粒子研究が目的で,新素粒子発見のために活動中である.東海・大強度陽子計画J-PARCは50 GeV 陽子シンクロトロンである.医療用にも陽子・重イオンシンクロトロンが用いられている.[別用語参照]医療用加速器
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加速器の一種。
[編集部]
…コッククロフト=ウォルトンの装置ともいう)が実用化され,1932年にはこの装置で加速した陽子を用い,初めての人工的に加速した粒子による原子核破壊の実験に成功した(コッククロフト=ウォルトンの実験と呼ばれる)。45年ごろまでにはこのほか,バン・デ・グラーフ型加速器(1931),サイクロトロン(1930),線形加速器(1931ころ),ベータトロン(1940),シンクロトロン(1945)などの各種の加速器が考案され,これらが今日の加速器の基礎となったが,著しい進歩をもたらしたのは第2次世界大戦後急速に発達した電波工学,エレクトロニクス,真空技術,材料工学などである。加速器のエネルギーは6~7年に約10倍の割合で大きくなっており,シンクロサイクロトロンによってπ中間子が実験室で人工的に創生(1948)されて以来,大加速器を用いての新しい素粒子の発見が相次いでいる。…
…円形軌道をつくる磁場の強さを一定に保ち,高エネルギー粒子ビームを回しながらリング状の真空ダクトの中に貯蔵する形式のシンクロトロン。貯蔵時間は数時間から,長いものは数日にも及ぶ。…
※「シンクロトロン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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