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ジストニア(英語表記)dystonia

翻訳|dystonia

デジタル大辞泉の解説

ジストニア(dystonia)

筋緊張を調節する大脳基底核の機能障害により、身体の一部または複数の部分の筋肉不随意に収縮し、全身または身体の一部にねじれ・硬直・痙攣(けいれん)などが生じる運動障害。不随意運動の一。原因が不明の原発性ジストニア、脳血管障害などの後遺症として起こる続発性ジストニアに大別される。また、発症する部位によって、全身性ジストニアや局所性ジストニアなどに分類される。局所性ジストニアには、文字を書こうとすると手や腕の筋肉が異常に収縮する書痙(しょけい)、両眼の眼輪筋(目の周囲の筋肉)が不随意に収縮し、まぶたを自由に開けなくなる眼瞼(がんけん)痙攣、首の筋肉が異常に収縮して頭が傾いた状態になる斜頸、喉頭や声帯の筋肉に発症し声が出しにくくなる痙攣性発声障害などがある。ジストニー

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ジストニア

運動障害の一種。神経系の異常で全身や体の一部にねじれやゆがみが生じたり、手足が思うように動かなくなったりする。横浜市立大学付属病院で日本初の音楽家専門外来を開設する酒井直隆・宇都宮大教授によると、これまで治療した音楽家1500人以上の2割がジストニアだったという。

(2010-10-26 朝日新聞 夕刊 2社会)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ジストニア
じすとにあ
dystonia

四肢や体幹がねじられた姿勢のまま一定時間固定されたり、またそれがけいれんのように繰り返されたりする症状。意識せずに起こることが多く、また不随意運動の結果として起こる。ジストニーともいう。1911年に初めてオッペンハイムHermann Oppenheim(1858―1919)によって報告された。出現する部位や範囲によって、局所性、全身性、および分節性、多巣性、片側性ジストニアに分類される。日本では局所性ジストニアが多く、手に局所的に現れればけいれんを伴って書字動作に困難をきたす書痙(しょけい)、頸部(けいぶ)に現れるものは首が片側に曲がった状態となる斜頸で、多くは原発性のものである。また眼瞼(がんけん)けいれんや声帯筋のジストニアによる攣縮(れんしゅく)性発声障害(けいれん性発声障害)がみられることもある。多くは大脳基底核の機能異常が原因とされ、筋緊張の調節機能が障害されて筋肉が不随意に収縮し、緊張が持続するためと考えられている。脳幹の障害や末梢(まっしょう)神経系の障害で発症することもあり、また統合失調症や躁(そう)病などの治療で抗精神病薬服用による副作用として、二次性に遅発性ジストニアがみられることもある。ほかに遺伝性(家族性)の変性疾患として小児の下肢などにみられるのは遺伝性捻転(ねんてん)ジストニア(変形性筋ジストニア)で、特発性ジストニアも遺伝によるものと考えられている。ストレスなどが原因の心因性ジストニアがみられることもある。局所性ジストニアの治療で内服薬服用による効果が認められないときは、少量のボツリヌス毒素を局所に筋肉注射して攣縮を緩和するボツリヌス療法(治療)などが用いられる。[編集部]

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