ジダーノフ

精選版 日本国語大辞典 「ジダーノフ」の意味・読み・例文・類語

ジダーノフ

(Andrjej Aljeksandrovič Ždanov アンドレイ=アレクサンドロビチ━) ソ連政治家共産党員として十月革命活躍。一九三九年以降、党中央委員会書記として文化・イデオロギー部門を担当し、スターリンの文芸政策の一翼をになった。一九三四年以降、特に第二次大戦後の文芸諸分野に対する「ジダーノフ批判」は有名。(一八九六‐一九四八

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デジタル大辞泉 「ジダーノフ」の意味・読み・例文・類語

ジダーノフ(Andrey Aleksandrovich Zhdanov)

[1896~1948]ソ連の政治家。スターリン側近一人で、共産党中央委員会書記としてイデオロギー・文化問題を担当、思想・文化界の統制政策を推進した。

ジダーノフ(Zhdanov/Жданов)

ウクライナの都市マリウポリ旧称

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百科事典マイペディア 「ジダーノフ」の意味・わかりやすい解説

ジダーノフ

ソビエト連邦共産党指導者。ウクライナ生れ。若くして革命家となり,1917年十月革命の際はウラルボリシェビキ活動家の一人であった。1930年党中央委員,1939年党政治局員となった。長くイデオロギー問題,文化問題を担当し,第2次大戦後の文化統制指導(ジダーノフ批判)。スターリン主義的文化政策の中心的組織者として知られる。生地マリウポリは一時ジダーノフと称された。
→関連項目社会主義リアリズムショスタコービチゾーシチェンコマリウポリミーチン

ジダーノフ

マリウポリ

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改訂新版 世界大百科事典 「ジダーノフ」の意味・わかりやすい解説

ジダーノフ
Andrei Aleksandrovich Zhdanov
生没年:1896-1948

ソ連邦共産党の指導者。1915年に入党し,革命に参加。党官僚であったが,34年の第17回党大会以後,党中央委員会書記,同年12月レニングラードの党書記となり,さらに39年からは政治局員として,スターリン体制の一翼を担う。ソビエト連邦作家同盟第1回大会(1934)では党を代表して演説し,社会主義リアリズムを提唱した。第2次世界大戦ではレニングラード防衛戦を指導した。戦後はスターリン主義的文化政策の中心的組織者として知られ,とくに46年以降,アフマートワらをはじめとした文化人,知識人に対する抑圧ジダーノフ批判)を行った。またコミンフォルムでも活躍,一時期はスターリンの後継者とも目されたが,48年8月死去した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジダーノフ」の意味・わかりやすい解説

ジダーノフ
Zhdanov, Andrei Aleksandrovich

[生]1896.2.26. マリウポリ
[没]1948.8.31. モスクワ
ソ連の政治家。 1915年ロシア社会民主労働党 (共産党の前身) に入党し,ウラル地方で革命に参加。 34年共産党中央委員会書記を経て 39年党政治局員。レニングラードの党組織を指導し粛清に加担。第2次世界大戦にはレニングラード防衛戦に参加し陸軍大将となった。 47年コミンフォルム創立会議で「国際情勢について」と題し報告。哲学,歴史学,音楽など多方面で党イデオロギーを押出し,一時は I.スターリンの後継者といわれた。

ジダーノフ

マリウーポリ」のページをご覧ください。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ジダーノフ」の解説

ジダーノフ
Andrei Aleksandrovich Zhdanov

1896~1948

ソ連共産党の指導者。1934年からレニングラード党組織の責任者兼党中央委員会書記となり,第二次世界大戦後イデオロギー,文化問題を担当し,46~48年の思想文化界の傾向を批判した一連のひきしめ演説で名高い。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ジダーノフ」の解説

ジダーノフ
Andrey Aleksandrovich Zhdanov

1896〜1948
旧ソ連の政治家・マルクス主義理論家
スターリン体制が確立していく時代に頭角を現し,1934年に4人の書記局員のひとりとなった。ソヴィエト文学の指導原理や社会主義リアリズムの公的基本線を示した。

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世界大百科事典(旧版)内のジダーノフの言及

【マリウポリ】より

…19世紀末,ドネツ炭田の石炭,クリボイ・ログの鉄鉱を背景に機械・金属などの重工業が急成長し,南ウクライナ工業地帯の中核都市の一つになった。この地出身のA.A.ジダーノフが1948年に急逝したのに伴い,ジダーノフと変更され,89年現名に改称。【青木 節也】。…

※「ジダーノフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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