スツール(その他表記)stool

翻訳|stool

デジタル大辞泉 「スツール」の意味・読み・例文・類語

スツール(stool)

背もたれのない一人用のいす。
[類語]腰掛け椅子ベンチソファー座椅子回転椅子揺り椅子ひじ掛け椅子安楽椅子長椅子寝椅子床几しょうぎ縁台丸椅子止まり木ロッキングチェアデッキチェアカウチ

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精選版 日本国語大辞典 「スツール」の意味・読み・例文・類語

スツール

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] stool ) 背もたれや肘(ひじ)掛けのない一人用の腰掛け。
    1. [初出の実例]「窓下には一脚の臥榻(ベットステード)及び床几(スツール)か倚子(チェーア)の類」(出典:風俗画報‐二三九号(1901)客室)

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改訂新版 世界大百科事典 「スツール」の意味・わかりやすい解説

スツール
stool

背もたれとひじ掛けのない実用的な腰掛け。3~4脚の脚をつけたものと,X脚のものに大きく分けられる。エジプトの古王国時代にはすでにこれらの基本形があった。ギリシア人はエジプトの形式を継承し,X脚の折畳み式のものは公的生活に,四脚式のものは家庭や学校などの日常生活に使用した。ローマ時代にもX脚の折畳み式は皇帝執政官の公的な座具となり,家庭では四脚式のものが使われた。中世にはオーク材の座板と2枚の側板,それを貫(ぬき)で補強したものが食卓用の腰掛けとして用いられた。17世紀以後椅子が広く市民に普及するようになると,スツールは化粧テーブル用の腰掛け,足をのせるためのフット・スツール,ホールやギャラリーの窓際に置かれるウィンドー・シート,またピアノ用の腰掛けといった,使用目的が明確に限定された座具に変わってきた。一方,プリアンpliantとよぶ豪華な装飾をつけたX脚の折畳み式スツールは,ルイ14世の宮廷国王からそれに座る特権を授けられた貴婦人専用の座具で,ベルサイユの宮廷婦人たちのあこがれの腰掛けであった。ルイ15世の時代には,カブリオールとよぶ優雅な曲線の脚が採用され,大きなパニエ型のスカートを着用した宮廷婦人の腰掛けとして広く使用された。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スツール」の意味・わかりやすい解説

スツール
すつーる
stool

背もたれや肘(ひじ)掛けのない形式の1人用の腰掛をいう。簡易な補助用の椅子(いす)、または装飾用の椅子の代用として使われる。しかし背もたれがないため、腰が疲れて長時間の使用には向かない。作業用として使うときは座面を高くし、ねこ背の姿勢にならないよう注意する必要がある。スツールは日本の床几(しょうぎ)にあたるものである。洋式便器をスツールとよぶこともある。

[小原二郎]

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百科事典マイペディア 「スツール」の意味・わかりやすい解説

スツール

洋風家具の一つで日本の床几(しょうぎ)に相当し,背のない椅子(いす)をいう。木製で組手構造の普通床几,鏡台と組み合わせて作られた化粧用のスツール,6本脚の2人用フレンチスツール,座面を厚く張ったトルコ風のオスマンスツール,X形の脚に帆布を張ったキャンプスツール等,種類が多い。
→関連項目椅子

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スツール」の意味・わかりやすい解説

スツール
stool

背もたれのない1人掛けの椅子。椅子のなかで最も古い形式に属し,脚部の形や使途によって各種の形式がある。

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「スツール」の解説

スツール【stool】

背もたれ・ひじ掛けのない1人用腰掛け。

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世界大百科事典(旧版)内のスツールの言及

【いす(椅子)】より

…英語のチェアchairは背もたれとひじ掛けを備えた座具のことで,17世紀ごろまで王侯・貴族や領主など社会的地位のある人たちが使う権威のいすを意味し,スツールなどの実用的な腰掛けとは明確に区別されてきた。いすは自己の権威を部族の人たちに誇示し,権力者として他より高い位置とふさわしい姿勢を保持するために生み出されたものと思われる。…

※「スツール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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